...それで家を畳むんじゃねえ...
泉鏡花 「婦系図」
...それから布団は枕をこっちにして二枚折に畳むんだ...
大杉栄 「獄中記」
...家を畳むで神戸に引越(ひきこ)さうとする段になると...
薄田泣菫 「茶話」
...若い親方はプログラムを畳む...
寺田寅彦 「雑記(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...燈下に着物を畳むお君の姿を横の方から暫く眺めていて...
中里介山 「大菩薩峠」
...――畳む羽に置く露の重きに過ぎて...
夏目漱石 「薤露行」
...昔(むか)しながらの翠(みど)りを年ごとに黒く畳むと見える...
夏目漱石 「虞美人草」
...松苔(まつごけ)を葉蘭(はらん)の影に畳む上に...
夏目漱石 「虞美人草」
...東京の家を畳むとき宗助は先祖の位牌を一つ残らず携(たずさ)えて...
夏目漱石 「門」
...それを片端から蓆(むしろ)でも巻くごとくぐるぐる畳む...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...三枚の手紙を丁寧に畳むと...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...半紙を四つに畳むと...
野村胡堂 「百唇の譜」
...ビラをきちんと畳むと...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...従僕はさっそく、婦人の乗りこんだ後の扉をしめて、蹈段を折畳むと、革紐につかまって馬車の後部へ飛び乗りざま、馭者に向って、『やれ!』と叫んだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...さういふものを内に畳むことの六ヶしさ...
牧野信一 「浪曼的月評」
...合羽を脱ぎて、下手を向き畳む...
三木竹二 「いがみの権太」
...布団を畳む時、女給が、「あのしと、ひどいけがしてんのよ」といやらしそうにこっそり云って、せっせと臭い布団を抱え出した...
宮本百合子 「刻々」
...枕辺(ちんぺん)に置いてあるハンカチイフを左手(さしゅ)に把(と)って畳む...
森鴎外 「渋江抽斎」
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