...一つ畳み込んで懐中(ふところ)へ入れるとしよう...
泉鏡花 「悪獣篇」
...ちやんと頭に畳み込んでお座敷に出た...
薄田泣菫 「茶話」
...その小切手一枚を畳み込んで大事に持つて帰つたさうだ...
薄田泣菫 「茶話」
...先刻(さつき)の魚屋の言葉を大事に頭のなかに畳み込んでゐる記者は...
薄田泣菫 「茶話」
...自分だけでこの秘密を胸に畳み込んでしまって...
橘外男 「逗子物語」
...その痩身長躯を肘掛椅子の奥へと畳み込んでいる...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「同一事件」
...対手に薄手傷を負わした上は、踏み込み、畳み込んで、仕留めなければ、対手が、どう死物狂いになって来るか、判らないからであった...
直木三十五 「南国太平記」
...ある時はまた彼女がすべてを胸のうちに畳み込んで...
夏目漱石 「行人」
...その日の問題として暗(あん)に胸の中(うち)に畳み込んでいた...
夏目漱石 「行人」
...獰猛(どうもう)の度合やらをだんだん腹に畳み込んでいたが...
夏目漱石 「坑夫」
...ハッキリ句切(くぎ)りがついて頭に畳み込んでありませぬから...
夏目漱石 「道楽と職業」
...一つは物数奇(ものずき)にせよ問題の要点だけは胸に畳み込んでおく方が心丈夫なので...
夏目漱石 「中味と形式」
...それを判切(はっきり)胸に畳み込んでおきたかったのである...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...しかも彼自身自分の胸に畳み込んでおくぎりで...
夏目漱石 「明暗」
...転地療養の歴史を方寸のうちに畳み込んでいたって毫(ごう)も驚くに足りない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...舅を殺すのはどういう料簡(りょうけん)だい」「?」こう平次に畳み込んで来られると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...稍ともすれば胸に畳み込んでしまひたい...
牧野信一 「「樫の芽生え」を読みて」
...その書き散らしの懐紙を紙入れのなかに畳み込んで...
吉川英治 「江戸三国志」
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