...そのまま当時の口語で書き留めて置いた簡単な覚え書だと云う事を書いてさえ置けば十分である...
芥川龍之介 「さまよえる猶太人」
...無理に引留められるのは可いが...
石川三四郎 「浪」
...――はじめは別荘の客、巽辰吉が、一夜の宿をしようと云った、情ある言(ことば)を忘れず、心に留めて、六が此処に寝たのを知って、(船に苫(とま)を葺(ふ)いてくれるのじゃないか...
泉鏡花 「浮舟」
...あの脅威を防ぎ留める工夫をしなければならぬことは当然のことです...
海野十三 「地球発狂事件」
...諸会社が顧客に送る水を供給する前に短い時間しか貯水池に留めることが出来ないことになった...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...三人とも全身焼け爛(ただ)れてとうてい命は取り留め得なかろうということであった...
橘外男 「生不動」
...吹き消されたばかりでテーブルの上にまだ煙ってる手燭の訝(いぶか)しさにも気を留めなかったのである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お角に呼び留められた米友は...
中里介山 「大菩薩峠」
...爪繰(つまぐ)る手を留めたでしょう...
夏目漱石 「こころ」
...引留めるのを宜いことに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...此歌を窓の小障子に遊ばし留めさせおはしますとある...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...老人はそれを気に留めず...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...まあちょっとでもこれに目をお留めなすったら...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...引き留めるな」「フフフ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...もしベナが引き留めなかったら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...今も早少女(さおとめ)の晴がましい支度に跡を留めている...
柳田国男 「年中行事覚書」
...しばし歩行を留めさせて...
吉川英治 「黒田如水」
...一寸(ちょっと)覚えを書き留める程度の事務を執って...
吉川英治 「宮本武蔵」
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