...ここに不思議な事は、結びも、留めもしない、朱塗の梅の杯が気狂舞(きちがいまい)に跳ねても飛んでも、辷(すべ)らず、転らず、頭から落ちようとしないので...
泉鏡花 「薄紅梅」
...と堅く口留めしました自分の身分をすっかり院長に語ってしまいました...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...野の名殘を留めて...
大町桂月 「阿武隈川水源の仙境」
...それに安物の襟留めと...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...馬具はいずれもまともに留められていないという始末...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「ボヘミアの醜聞」
...深く気にも留めず...
徳田秋声 「縮図」
...初め彼女はそれに気を留めなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...友田は早くも呼び留めて...
永井荷風 「男ごゝろ」
...若し強ひて呼留められるやうであつたら...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...めざす相手を射留めたという次第でございます……」金助は...
中里介山 「大菩薩峠」
...パチン留めだとか...
中里介山 「大菩薩峠」
...またあの夜狼の足を留めたることをハスターに忘れず感謝したるが故...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「羊飼いハイタ」
...具体的に彼の心を引留めると云ふやうなものもなかつた...
平出修 「逆徒」
...窓枠の留め金に取り掛かった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...あの素晴らしい家に名残を留めて置きたかつたのである...
牧野信一 「ピエル・フオン訪問記」
...お前に留められちゃ」「お願いしますだから」「こっちがお願いするといってるじゃねえか最前(さっき)から」困って俎板面をしかめたが...
正岡容 「小説 圓朝」
...他の従者これを留め...
南方熊楠 「十二支考」
...そのリフレエ服の裾を引き留めて囁いだのである...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
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