...他の人々の難渋ごときはいささか気にも留めませぬに...
泉鏡花 「海神別荘」
...割合に落着いた物腰で彼を呼び留めたのは...
海野十三 「地球盗難」
...元仁年間見眞大師も錫をこゝに留めしことありて...
大町桂月 「房州の一夏」
...けふの奮戰挌鬪を是迄に留め引き分けむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...何にも気を留めず眼をやらずに...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...鎧戸は留め金がはずれぐらぐらしてるので...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お前さんがここにいることを突き留めるまでずいぶん骨を折りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...美しいお秋を手元に留め置き乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...宇佐美直記はあわてて呼び留めました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――一昨日(をとゝひ)の夕方小屋の外で俺を呼留めたのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...女護の島の用心棒に行つて六人の女の子にチヤホヤされながら一と週(まは)りも保養して見ようかと思ふんですが」「宜い氣なものだ」錢形平次もそれを強ひて留めませんでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「お崎を引留めて下すつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私を引き留めになられた理由は!」始皇帝張りの大袈裟な黒髯をゆっくり撫でながら...
久生十蘭 「魔都」
...それを突き留めることを欲した...
堀辰雄 「水族館」
...これ以上お引き留め致しません」「警部補さん...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...ライトラアは初め何ら気に留めず眠りに落ちようとしていた...
牧逸馬 「運命のSOS」
...すこしも眠たげなものを顔に留めていなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...そのためには女主人公が首を切られただけに留めておくわけに行かない...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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