...然(しか)もこの不幸や遂に現世の不幸たるに留まる...
石川啄木 「閑天地」
...轍(わだち)の音も留まるばかり...
泉鏡花 「歌行燈」
...電車は留まる間もなく...
豊島与志雄 「少年の死」
...豊前の国小倉へ来るとともに、太守細川三斎忠興(ただおき)が彼を抱えて師範役とした、留まること半歳、早くも中国、九州に名を響かせて鬼と呼ばれた...
直木三十五 「巌流島」
...魂魄(こんぱく)がこの土に留まるとか...
中里介山 「大菩薩峠」
...親分」お栄はわずかに踏み留まると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...第六章 無時間性二七吾々はなほ文化的生の領域に留まる...
波多野精一 「時と永遠」
...(わたし帰るわ)少女は冷たい水溜のなかに靴を突込んで立留まる...
原民喜 「火の唇」
...シカシ人足(ひとあし)の留まるは衣裳附(いしょうづけ)よりは寧(むし)ろその態度で...
二葉亭四迷 「浮雲」
...これ以上留まる理由はない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...必ず一度留まるべき処に上り俟(ま)ちて居ると...
南方熊楠 「十二支考」
...その妻女艶美でしばしば貴人に御目留まる賤民乾闥婆と呼ばるるあり...
南方熊楠 「十二支考」
...因って翅(つばさ)を鼓してそれに飛び上り留まる...
南方熊楠 「十二支考」
...霧渓はいかにして池田宗家に留まることを得たかと云ふに...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...肚のあたりでしっとりと留まるのだった...
横光利一 「旅愁」
...講堂の横の扉のところで案内の僧が立ち留まると...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...船長の大使は翌年までこの地に留まることになった...
和辻哲郎 「鎖国」
...この地に留まるであろう」と早速トルレスに書き送っている...
和辻哲郎 「鎖国」
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