...而て吾が性の性たる所以は、恒(つね)に死生の外に在り、吾れ何ぞ畏れん...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...330破滅を來す敵將のおのが持ち場に攻め寄るを、ペテオースより生れたる*メネスチュウスは見て震ひ、畏れ、アカイア軍勢の*塔を見(まはし)し、將軍の一人(いちにん)友の災を防ぎ救ふを乞ひ求む...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...本日畏れ多くも御行脚の邪魔をいたしましたのは...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...これは/\畏れながら王様をはじめ女王様と王子様へ申しあげます...
牧野信一 「船の中の鼠」
...さしも九五(きゅうご)の位に即(つ)きたもうべかりし御方の虎腹に葬られたまいしは誠に畏れ多き事だが...
南方熊楠 「十二支考」
...〈同の上疏するや、馬を策(むちう)ち出(い)づ、馬地に伏して起たず、同咆して曰く、われ死を畏れず、爾(なんじ)奚(なに)する者ぞ、馬なお盤辟(ばんぺき)再四して行く、同死して馬長号数声してまた死す〉(『大清一統志』一九九)...
南方熊楠 「十二支考」
...『淵鑑類函』四三二ジャワ国の山に猴多く人を畏れず...
南方熊楠 「十二支考」
...人柱を立てようと議したが罪業を畏れ一切經を石の面に書いて築いたから經の島と名附けたとある...
南方熊楠 「人柱の話」
...まことに人生というものに対して畏れつつしんだ気持になります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...たちまちに神を畏れ敬う心を起し...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼らを荘厳な神様の前に畏れかしこんで低頭平身させることである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...と唱えて敬い畏れた...
吉川英治 「三国志」
...――京の小酒屋において、あろうことか、御献上の紀州犬に、土足を食らわせしという一事は」「食いつく犬には、足を引くのが人情なれど、執権の君に奉る献上のおん犬と知ったれば、引くは畏れあり、足くびぐらいは、惜しからじと、おん犬の口中へ、われから、餌に奉ったまででおざる」高氏はけろとして言った...
吉川英治 「私本太平記」
...畏れ多いことを」あわてて...
吉川英治 「私本太平記」
...むむ」「畏れ多くも...
吉川英治 「新書太閤記」
...なお罪を償(つぐな)うに足りないほど畏れを感じるのであった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...……がしかしその河和田の平次郎という職人の性質は、今も申し上げた通り、酒乱、無頼、凶暴、何一つ取得のないやくざ者にはござりまするが、ただひとつ、鑿(のみ)を持たせては、不思議な腕を持っていて、天稟(てんぴん)と申しましょうか、格天井(ごうてんじょう)の組みとか、欄間細工(らんまざいく)などの仕事になると、平次郎でなければほかの大工にはできないというので、仲間の者も、つい、憎みながらそれには一目(いちもく)おいておりますので」「だまれ」国時は、叱咤して、「たとえ、建立の仕事の上で、どのように必要な職人であろうと、畏れ多くも、勅額を奉じ、衆生のたましいの庭ともなろうこの浄地に、しかも、まだ普請中から、血をもって汚(けが)すようなさような無頼の徒を、なぜ、使用しているか...
吉川英治 「親鸞」
...まことに畏れ多けれど...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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