...たうとう私たちはあのテラスから見えてゐた町外れの果樹園まで行き着くやうになりました...
犬養健 「亜剌比亜人エルアフイ」
...今は船から出て神戸の町外れとかに住んでゐるさうだが...
薄田泣菫 「茶話」
...町外れに出ると、やっと道も杖も見えだした...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...一町外れの原っぱと玉川を区切る土堤の横が赤煉瓦の松金鋳物工場である...
戸田豊子 「鋳物工場」
...その町外れの閑静な家へ引越したのであった...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...町外れの暗い檜(ひのき)林のなかに在る郷社へ参拝するためである...
中村地平 「南方郵信」
...少し閑静な町外れへ移って勉強するつもりだとか云って...
夏目漱石 「門」
...彼は二度目のクリンの町外れに居を定め...
野村胡堂 「楽聖物語」
...お願いでございます」「――――」町外れの木下闇(このしたやみ)へ誘い入れると...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...運転手は町外れに来たらもう一段速度を上げた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...片田舎の町外れとでもいった感じである...
松濤明 「春の遠山入り」
...町外れの街道で武井の御身内が一人斬られなすったと云う話だが...
山中貞雄 「森の石松」
...金をとって逃げた神沢の小五郎を今日此の町外れの街道で俺が叩っ斬った...
山中貞雄 「森の石松」
...しかしその乞食連中の中で町外れの藤六酒屋の軒先に立つ者が滅多に居なくなった事には誰も気が付かなかった...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...大酒(たいしゅ)のために一家分散して昨今は博多瓦町の町外れ...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...町外れの草原(くさはら)で捕まえて面会したのだそうです...
夢野久作 「二重心臓」
...屋敷町や町外れの農家や小商人(こあきんど)の軒先をうろ付きまわり...
夢野久作 「名娼満月」
...いつの間(ま)にか菊川の町外れを右に曲って...
夢野久作 「名娼満月」
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