...町外れの松吉の住居(すまい)さして急いだのであった...
海野十三 「雷」
...祠は鹽釜町外れの丘上にあり...
大町桂月 「金華山」
...今は船から出て神戸の町外れとかに住んでゐるさうだが...
薄田泣菫 「茶話」
...昔覚えのある町外れの河岸である...
中村憲吉 「三次の鵜飼」
...小田原の町外れ、上り下りの客に、一番安くて盛沢山(もりだくさん)な中食(ちゅうじき)を食わせようという、一ぜん飯屋の奥、煮しめたような茣蓙(ござ)の上に列(なら)んで坐って、宜い加減陶然とした二人でした...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...品川の町外れの闇の中から出て...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...運転手は町外れに来たらもう一段速度を上げた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...次に町外れにあった伊藤徳裕先生について再び字を習った...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...片田舎の町外れとでもいった感じである...
松濤明 「春の遠山入り」
...ガス燈に照らされた汚ない町外れの往来や...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...この町外れの都門のそばに住んでいた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...町外れの街道で武井の御身内が一人斬られなすったと云う話だが...
山中貞雄 「森の石松」
...金をとって逃げた神沢の小五郎を今日此の町外れの街道で俺が叩っ斬った...
山中貞雄 「森の石松」
...町外れまで送って行ったんだ」「可笑しいね」と親爺が首を傾げる...
山中貞雄 「森の石松」
...大酒(たいしゅ)のために一家分散して昨今は博多瓦町の町外れ...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...また現在エロの大極楽園(パラダイス)になっているという新宿なんぞも純然たる町外れで...
夢野久作 「暗黒公使」
...屋敷町や町外れの農家や小商人(こあきんど)の軒先をうろ付きまわり...
夢野久作 「名娼満月」
...いつの間(ま)にか菊川の町外れを右に曲って...
夢野久作 「名娼満月」
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