...羅甸(ラテン)とやら申す南蛮国の言葉のよし...
芥川龍之介 「糸女覚え書」
...女は僕に紫金碧甸(しこんへきでん)の指環を抜いて渡してくれた...
芥川龍之介 「奇遇」
...羅甸(ラテン)並に希臘(ギリシヤ)の初学を卒業せしものなり」と云ふのがある...
芥川龍之介 「本の事」
...何分(なにぶん)原文がひどい羅甸(ラテン)なんで――」「君にも読めないかい...
芥川龍之介 「路上」
...羅甸(ラテン)の御経(おきやう)はきれいに失念(しつねん)して了(しま)つた...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「浮浪学生の話」
...俊民甸四方...
内藤湖南 「支那歴史的思想の起源」
...印甸人の神経は浅酌微酔の文明的訓練なきがためである...
永井荷風 「妾宅」
...天子直參の上卿用たる衷甸兩牡(ちゆうじようりやうぼ)の車に乘る...
中島敦 「盈虚」
...主人が羅甸語(ラテンご)を弄する類(たぐい)と同じ綱目(こうもく)に入るべき事項となる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...一八七六年に制定せられたる英國の高等文官試驗科目中に、羅馬法、英吉利法、政治學、經濟學、經濟史の外に近世語として、獨逸佛蘭西等の外國語及び文學、古典として希臘語、羅甸語、梵語、亞剌比亞語并に理論數學、應用數學、博物學、英國史、希臘史、羅馬史、近世史、哲學及び倫理學等の掲げられあるは、頗る吾人の意を得たるものにして、理解力は暫く措き、常識と修養と共に一場の試驗を以て其優劣を判ずること難きに拘はらず、而かも之を試んとする企ては、全く之を試みざるに比すれば優ること萬々にして、此點よりして考察する時は、支那の科擧に於て經學と詩文とを以て試驗科目とせしこと却りて其當を得たりと云はざるべからず...
原勝郎 「貢院の春」
...亞拉比亞語の譯が出來てから又三百年ばかり後に於て希臘譯が成り次に羅甸...
松本文三郎 「世界に於ける印度」
...同書三〇六に雲南の尋甸州の西なる米花洗馬山は...
南方熊楠 「十二支考」
...イム・ターンの『ギアナ印甸人(インディアン)中生活記』三七九頁)...
南方熊楠 「十二支考」
...これは早く清(しん)の方維甸(ほういでん)が嘉慶板(かけいばん)の『抱朴子(ほうぼくし)』に序して弁じた所である...
森鴎外 「渋江抽斎」
...まず……大体の顔の形は拉甸(ラテン)系統のふくらみを持った卵型でありますが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...拉甸(ラテン)人種式の頭の良さとを同時に持っているので御座いますが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...純拉甸(ラテン)型の薄い腮を持っている事でありますが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...南部の南洋群島、フィリッピン、西部の印度、大陸に接する安南、緬甸(ビルマ)、香港、澳門(マカオ)も亦(また)すでに彼白人の勢力にして、猶(なお)、未だ白人の雄心死せざるなり...
横光利一 「上海」
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