...行年(ぎょうねん)六十の粟野さんは羅甸(ラテン)語のシイザアを教えていた...
芥川龍之介 「十円札」
...羅甸(ラテン)並に希臘(ギリシヤ)の初学を卒業せしものなり」と云ふのがある...
芥川龍之介 「本の事」
...そうしてこれまた Hanabusa と署名のある英仏独伊希臘羅甸の書物が...
芥川龍之介 「路上」
...……希臘(ギリシャ)拉甸(ラテン)……」――と云って...
泉鏡花 「薄紅梅」
...寛甸(かんでん)を通り...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...羅甸(ラテン)の御経(おきやう)はきれいに失念(しつねん)して了(しま)つた...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「浮浪学生の話」
...それから一ト月余になるが羅甸(ラテン)語と希臘(ギリシヤ)語とを陳(なら)べた難かしい手紙が来たゞけで顔を見せないから...
内田魯庵 「犬物語」
...羅甸(ラテン)はいふに及ばず...
薄田泣菫 「茶話」
...維禹甸之...
内藤湖南 「支那歴史的思想の起源」
...小紅亭の定連は多く拉甸区の書生画工にして時には落魄(らくはく)せる老詩人かとも思はるる白髪の翁(おきな)を見る...
永井荷風 「書かでもの記」
...夫(それ)から又羅甸(ラテン)讀(よみ)にしてもクオンチチイを付けて發音しないで...
夏目漱石 「『傳説の時代』序」
...一八七六年に制定せられたる英國の高等文官試驗科目中に、羅馬法、英吉利法、政治學、經濟學、經濟史の外に近世語として、獨逸佛蘭西等の外國語及び文學、古典として希臘語、羅甸語、梵語、亞剌比亞語并に理論數學、應用數學、博物學、英國史、希臘史、羅馬史、近世史、哲學及び倫理學等の掲げられあるは、頗る吾人の意を得たるものにして、理解力は暫く措き、常識と修養と共に一場の試驗を以て其優劣を判ずること難きに拘はらず、而かも之を試んとする企ては、全く之を試みざるに比すれば優ること萬々にして、此點よりして考察する時は、支那の科擧に於て經學と詩文とを以て試驗科目とせしこと却りて其當を得たりと云はざるべからず...
原勝郎 「貢院の春」
...付てはアイテルが述た『此神、前世夜叉なりしが云々』の話が支那の經藏にない以上は、西藏、蒙古、カシュミル、ネパル、セイロン、緬甸、暹羅やトルキスタン邊にそんな話がある事かと識者の高教をまつ次第である...
南方熊楠 「再び毘沙門に就て」
...井上君拉甸(ラテン)語...
山路愛山 「明治文学史」
...羅甸(ラテン)語の二種類で書かれておりますが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...まず……大体の顔の形は拉甸(ラテン)系統のふくらみを持った卵型でありますが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...参籠(おこもり)堂とも言ふべき所には緬甸(ビルマ)から来て印度(インド)の仏跡を巡拝する中流以上の老若男女の大連(だいれん)が逗留して居て...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...緬甸金襴(ビルマきんらん)を布(し)いて花梨鞍(かりんぐら)をすえ...
吉川英治 「三国志」
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