...それから一體に女の子は男親に似て...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...男親の口からこんなことをいうも如何(いかが)ですが...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...わたくしが懐(なつか)しいと思うのは見たことのない男親よりも...
永井荷風 「ひかげの花」
...男親が相場に失敗して自殺したんだと云ふ話ですから...
永井荷風 「来訪者」
...逃げたのは男親だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...男の子は男親につけませんと...
中里介山 「大菩薩峠」
...男親は小さな、瞼毛の深い眼を細めながら、松の枝のやうな両掌をひろげて、息子の顔面に集(たか)る蠅を取りにかかつた...
北條民雄 「続重病室日誌」
...しかしさすが男親だけにお母あ様よりは...
森鴎外 「かのように」
...まだその娘の男親だけは...
柳田国男 「山の人生」
...おなかの子には男親があるんだろう」おえいはにっと微笑した...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...男親の幅のひろい目でゆったり眺めた...
吉川英治 「私本太平記」
...満たしてやり得ない自責を――男親として...
吉川英治 「新書太閤記」
...……お父様からも、お礼を申しあげて下さいませ」「ふーむ」と、又右衛門は、娘の顔と、藤吉郎の顔を見くらべて、「いや、男親という者は、恐(こわ)そうな眼ばかりしていて、存外、迂闊(うかつ)なものよの...
吉川英治 「新書太閤記」
...琵琶弾(ひ)き娘の宋という男親は宋江から思いがけない慰藉料(いしゃりょう)の銀子(ぎんす)をもらい...
吉川英治 「新・水滸伝」
...むごい男親に売られた妹が一人いるのかと思って...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...男親が大愛(たいあい)をもって...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...父はさらに大酒を仰飲(あお)って「男の子は男親につくのだ...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...一五七五年のクリスマスの前に宗麟の次男親家が洗礼を受け...
和辻哲郎 「鎖国」
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