...真黒(まっくろ)な男の児(こ)...
泉鏡花 「悪獣篇」
...五ツになる男の児(こ)を伴うて...
泉鏡花 「女客」
...子供7・29(夕)小説家の小栗(をぐり)風葉氏に男の児が産れた時...
薄田泣菫 「茶話」
...出来る児もやくざな石塊(いしころ)のやうな男の児ばかりなので...
薄田泣菫 「茶話」
...良平と云う一人の男の児(こ)があって...
田中貢太郎 「亀の子を握ったまま」
...一方を馬方の男の児にして...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...独りでにこんなにお湯が出るの?』男の児は目をるやうにして言つた...
田山花袋 「子供と旅」
...男の児は矢張遠い母親のことを思つて居た...
田山花袋 「子供と旅」
...四歳くらいの男の児(こ)と六歳くらいの女の児とが...
田山花袋 「少女病」
...こまつちやくれた顔をして竹の鼓で合の手を入れてゐる病弱らしい男の児は...
富永太郎 「断片」
...五歳ばかりの男の児の手を引いていたが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...あの可愛らしい男の児が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御者とならんで十一二の男の児が冬外套を着てのっかって行く...
「赤い貨車」
...男の児みたいに面白い女の児がざらにいるようにならなければ嘘だと沁々思います...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...男の児の男の児らしさ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...小曲小さな男の児が大きい椅子の根っこでじぶくっている父親は遂に夕飯に帰れずとなりの子供たちはみんな出払っている休日の夜...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...立派な男の児が生れたといって...
柳田國男 「日本の伝説」
...菊村宮内(きくむらくない)は、きのうはからず阿弥陀街道(あみだかいどう)の茶店(ちゃみせ)で、この女房(にょうぼう)がわるい街道人足(かいどうにんそく)に迫害(はくがい)されているのをみかけて助けたことから、ここへくるまでのみちみちに、その身の上を聞いたので、「わたしが代(かわ)って――と申しては、まことにさしでがましいようでござるが、なるべく多くの人さまに、聞いていただいたほうが、この方(かた)のため、ぞんじているだけをお話しいたしますが」と、人なかでは、口のきけない巡礼の女房にかわって、「じつはこの女(ひと)は、甲州(こうしゅう)の水晶掘(すいしょうほ)りの女房で、お時(とき)といいますが、わけがあって自分のひとりの児(こ)をたずねあるいておるんです」「へえ、子供をね……ふうむ……それやかわいそうなこった」「どこかに、生きていれば十四、五になる男の児、おさない時に、伊勢参(いせまい)りのとちゅうではぐれたままなので、なんの証拠(しょうこ)もなさそうですが、たッた一つ……」「ふム、ふム」と、一同の目は、お時(とき)と宮内(くない)にあつまった...
吉川英治 「神州天馬侠」
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