...すると其処(そこ)に立つてゐた亜米利加婦人で、胡瓜(きうり)のやうに細長く、おまけに胡瓜のやうに亭主にぶら下つてゐたのが、甲高い声で、「ちよいと御覧てば...
薄田泣菫 「茶話」
...二人の少女の甲高い声がはっきり聞き取られるのであるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...根気よく呼びつづけるローゼマリーの細い甲高い声が...
谷崎潤一郎 「細雪」
...「サンタ・ルチア」を甲高い声でうたいました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...誰かが甲高い厭らしい声で吠えはじめた...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...つづいて私の親友の大きな甲高い調子の声がきこえて来たので...
コナンドイル Arthur Conan Doyle 三上於莵吉訳 「株式仲買店々員」
...――キキキというような甲高い笑い声がして...
豊島与志雄 「聖女人像」
...お計さんが甲高い声で何か云っていた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...とつぜん甲高い声をだす...
久生十蘭 「キャラコさん」
...甲高いよく透(とお)る声で早口にものをいい...
久生十蘭 「鈴木主水」
...まるでぶりき板を引ッ掻くような甲高い声が...
久生十蘭 「魔都」
...甲高い鶉の鳴き声が...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...帰れ」ジーッと見ていた御隠居様はそのときまた呼子のような甲高い声を出して...
正岡容 「寄席」
...又あわてて甲高い音になったりして...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...聞えるのは客を送り迎える小女たちの嗄れて甲高い声ばかりであった...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...真弓はその甲高い声で起した...
山川方夫 「一人ぼっちのプレゼント」
...ほかの座敷がぜんぶ塞がっているわけでもないだろう」「大きな声をしないで下さい」「なんだって」「蒲団部屋でいいと云ったのはあなたじゃありませんか」お杉の甲高い刺すような声に...
山本周五郎 「花も刀も」
...鬚野(ひげの)さん……鬚野先生……センセ」どこからか甲高い...
夢野久作 「超人鬚野博士」
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