...何がなしに生甲斐がある様な気がして...
石川啄木 「赤痢」
...何よりも河の中洲に生えた化粧柳の特異な相貌はこれだけでも一度は来て見る甲斐があると思はれた...
寺田寅彦 「雨の上高地」
...人生生きていて何の甲斐がある...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...働いてゐてこそ生き甲斐があるやうに思ふんです...
「修道院の秋」
...三日は働き甲斐があるというもので」八五郎は建物の袖から此方を見ている...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大いに語り甲斐がある...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...いくらか諭し甲斐がある...
牧野信一 「親孝行」
...それよりは未だしもこの拷問に堪へる方が甲斐があるといふ風な怪しからぬ我慢強さが...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...小説の仕事こそ何よりも自分には甲斐があると考へるやうになつたのである...
牧野信一 「文学的自叙伝」
...私は褌担ぎでその取組みは甚だ面白く真に対抗し甲斐があるので大いにヤルべしという事になり...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...死のよろこびも彼女の心にある痛みのために何の甲斐がある...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「女王スカァアの笑い」
...それでこそ倫敦(ロンドン)も住甲斐があるというものだ...
松本泰 「日蔭の街」
...生甲斐があるやうに思つてゐた...
アルベエル・サマン Albert Samain 森林太郎訳 「クサンチス」
...人間として生きる甲斐があるだろうに...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...この仕事はやってやり甲斐がある...
柳宗悦 「民藝四十年」
...これで生き甲斐があるのだろうか...
山本周五郎 「日本婦道記」
...――貧しい生活をしていると富貴でさえあれば生き甲斐があると思いやすい...
山本周五郎 「日本婦道記」
...なんの生き甲斐がある」と歎いた...
吉川英治 「三国志」
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