...これはわしの心の中にある凡ての物がわしの霊魂に加へた舌の暴行に対して極力反抗したが其甲斐がなかつたのである...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...甲田は矢張、『そんな事は何(ど)うでも可いぢやありませんか...
石川啄木 「葉書」
...何の甲斐もないと知りつつ...
江戸川乱歩 「お勢登場」
...手の甲でちんとすすり上げて...
豊島与志雄 「特殊部落の犯罪」
...何もなし得ぬ我身の不甲斐なさを...
豊島与志雄 「一つの愛情」
...江戸から甲州へ入った時と同じことの扮装(いでたち)でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...もはや夕陽がわびしく甲州街道の上に落ちゐる頃であつた...
中原中也 「その一週間」
...いや甲州生れだという小さな口論争(くちあらそい)を私は折々聴いた...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...永井播磨守と池田甲斐守が...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...甲斐守は言葉をついで...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...いかに生き甲斐あるように生きるかが問題だ...
三好十郎 「冒した者」
...東は甲信から関東に及び...
柳田國男 「地名の研究」
...「待たせて済まなかった」と甲斐が云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「うん」と甲斐は囁(ささや)いた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...どうぞお先に」甲斐はじっと十左衛門を見まもった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...甲斐はその手紙をすぐ火桶(ひおけ)にくべながら...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...その氷の間に挟まって格闘している日本人と支那の群衆――甲谷は開いた口へ...
横光利一 「上海」
...「白銀(しろがね)の甲(よろい)...
吉川英治 「三国志」
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