...用捨(ようしゃ)なく私の精神を蕩漾(とうよう)させてしまいます...
芥川龍之介 「疑惑」
...まして、ほかの盗人たちは、打つにもたたくにも、用捨はない...
芥川龍之介 「偸盗」
...私も用捨なくそれを述べて頗る知己としていた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...御用捨」と言って役人と手先とは...
中里介山 「大菩薩峠」
...中折帽の庇(ひさし)から用捨なく冷たい点滴(てんてき)が畳の上に垂れる...
夏目漱石 「琴のそら音」
...待てしばしの用捨(ようしゃ)もなく除名になってしまったのである...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...いとど降る雪用捨((ようしや))なく綿をなげて...
樋口一葉 「雪の日」
...一毫も用捨(ようしゃ)す可らず...
福沢諭吉 「女大学評論」
...種彦(たねひこ)の『用捨箱(ようしゃばこ)』巻上に...
南方熊楠 「十二支考」
...新田の竿入れだけでも今年は用捨して貰いてえと願い出て見ようでねえかと...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...冷たい湿つた風が用捨なく吹き込んで来て...
吉井勇 「酔狂録」
...「女と侮(あなど)って無体(むたい)しやると用捨は致しませぬぞ...
吉川英治 「剣難女難」
...試合の上なら用捨はござらぬ...
吉川英治 「剣難女難」
...彼の襟がみをもう用捨(ようしゃ)なくつかんでいた...
吉川英治 「三国志」
...手出しをすると用捨はせぬぞ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...内蔵助は、醒(さ)めた顔へ、手をやって、『御用捨を...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...御用捨あるな』『それ御覧(ごろう)じ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...――いずれにせよ、用捨すな...
吉川英治 「源頼朝」
便利!手書き漢字入力検索