...用捨(ようしゃ)なく私の精神を蕩漾(とうよう)させてしまいます...
芥川龍之介 「疑惑」
...敵(かたき)には用捨しない...
芥川龍之介 「偸盗」
...が、犬はその間も、用捨はしない...
芥川龍之介 「偸盗」
...用捨(ようしや)もなく鞭を加へてゐた...
芥川龍之介 「舞踏会」
...彼方(あっち)も此方(こっち)も用捨なくこぶしが当てられ下駄に踏みにぢられるのでした...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...いわばこの地方の物資の小集散地であった中郷にもその波頭は用捨なくやって来て...
犬田卯 「荒蕪地」
...しかし用捨(ようしゃ)なく...
海野十三 「俘囚」
...急いで朝飯かき込み岡崎氏と停車場に馳(か)けつくれば用捨気(ようしゃげ)もなき汽車進行を始めて吐き出す煙の音乗り遅れし吾等を嘲るがごとし...
寺田寅彦 「東上記」
...以前は土州軍からはこの常真寺へも用捨して警護兵をつけていなかったのだが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...これ既に柳亭種彦(りゅうていたねひこ)が『用捨箱(ようしゃばこ)』にいふところ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...午頭馬頭(ごずめず)の苛責の鉄棒が用捨(ようしゃ)なく見舞う...
羽志主水 「監獄部屋」
...こんな哀れな犧牲者へ對してさへ情用捨はなかつた...
長谷川時雨 「「郭子儀」異變」
...聊(いささか)用捨なく譴責仕り度(た)き一統の赤心(せきしん)に御座候」(朝廷への「浪士組」建白書)...
服部之総 「新撰組」
...それを斎藤別当に因んで実盛(さねもり)というに及んだ由(『用捨箱』下)...
南方熊楠 「十二支考」
...新田の竿入れだけでも今年は用捨して貰いてえと願い出て見ようでねえかと...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...「精ぜいが用捨箱か嬉遊笑覧が守り本尊...
山本周五郎 「新潮記」
...ご用捨を――」と...
吉川英治 「松のや露八」
...――いずれにせよ、用捨すな...
吉川英治 「源頼朝」
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