...彼は商売上の用向きの為に二三日北京(ペキン)に滞在するのを幸ひ...   
芥川龍之介  「貝殼」 
...おまけに僕の行く用向きと云うのが...   
芥川龍之介  「路上」 
...今日は私は個人の用向きで来たのではありません...   
高村光雲  「幕末維新懐古談」 
...古社寺保存会の用向きで紀州熊野に行きそのまま帰らず...   
高村光雲  「幕末維新懐古談」 
...むしろ實用向きに造られた...   
長岡半太郎  「大阪といふところ」 
...御用向きは何でございましょう」お松は堪(たま)り兼ねて催促してみました...   
中里介山  「大菩薩峠」 
...あなた様のほかにはござりませぬ」「わしに何の用向きか知らんが...   
中里介山  「大菩薩峠」 
...用向きを言つてもらひませうか」武家風のしかも餘程の身分らしい相手に遠慮して...   
野村胡堂  「錢形平次捕物控」 
...それぞれの用向きを持つて泊つてゐる連中が...   
林芙美子  「浮雲」 
...用向きをうけたまはらないで駆け出すとは...   
牧野信一  「青白き公園」 
...きのうはあれから一度家へかえって、電話かけて、仰云っていた弁護人のひとたちのところを訪ね、用向きを果し、それから新宿までまわってひさのお祝いにやる帯の仕立てのことをたのみ、島田へお送りするお菓子を中村屋で発送注文をして六時すぎ、へとへとになってかえりました...   
宮本百合子  「獄中への手紙」 
...そして一度きりしか來ない用向きの人が來て...   
室生犀星  「末野女」 
...いずかたともきめてはおりません」「その用向きなら藤田どのに会うほかはあるまいが...   
山本周五郎  「新潮記」 
...遠方行きにきまっとる」「成る程なあ」「ところで今日の用向きは何かいな...   
夢野久作  「狂歌師赤猪口兵衛」 
...用向きは一体何だよ』『恐れ入りますが...   
吉川英治  「魚紋」 
...さっそく用向きを切り出しかけたが...   
吉川英治  「新・水滸伝」 
...店の戸を開けぬがいいぞ』丈八は用向きも云わずに...   
吉川英治  「新編忠臣蔵」 
...そして中には大事な用向きが書いてあるから...   
吉川英治  「宮本武蔵」 
便利!手書き漢字入力検索