...しかもこの頃蓄膿症(ちくのうしょう)のために鼻のつまった甥(おい)の声である...
芥川龍之介 「不思議な島」
...4やがて博士の甥の丈太郎が...
海野十三 「人造人間事件」
...余を訪いたる甥(おい)の政利も...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...その孫の光甫(こうほ)や甥(おい)の子光琳(こうりん)および乾山(けんざん)の立派な作もほとんど光を失うのである...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...この家には震災のとき死んだアナアキストの甥(おい)だか姪(めい)だかにあたる白痴がいると聞いたので...
田畑修一郎 「石ころ路」
...それからあのいくらか仁義を切るやうな半シャツの甥の身構へだの...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...甥が着いたその晩に...
徳田秋声 「黴」
...『ラモオの甥』の方は同じ面白くても...
戸坂潤 「読書法」
...旧社長の甥御だからただ御報告にあがったのだと...
豊島与志雄 「立枯れ」
...甥(をひ)の長吉(ちやうきち)が釣台(つりだい)で...
永井荷風 「すみだ川」
...甥のために遺しておいたものでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「專三郎の殺された部屋といふのを見せて貰はうか」「斯うお出で下さいまし」店を通つてお勝手や納戸や女中部屋を左右に見て行くと、廊下續きながら別棟(べつむね)に一つの建物があり、其處に後家のお由、甥の專三郎夫婦、その伜の專之助、死んだ彦太郎の娘のお筆などが住んで居るのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...姉と甥と妹とその三人が枕を並べて病臥してゐるのであつた...
原民喜 「廃墟から」
...予もイタリア書に甥も孫もニポテとあるを見るごとにどっちか分らず大いに面喫(めんくら)う事である...
南方熊楠 「十二支考」
...甥をたよって浜松の方へ引っこんでしまったの...
三好十郎 「樹氷」
...叔父(おじ)甥はここに十数年を隔てて相見たのだそうである...
森鴎外 「渋江抽斎」
...柑子(こうじ)坂で聞いておりましたもの」「おぼえているか」「渡辺半蔵様の甥(おい)...
吉川英治 「宮本武蔵」
...運転資本のなかには彼の甥にあたるフョードル・ザハーロフ・リャーミンという未成年者の金が...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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