...その頃の僕は生理的にも心理的にも一つの目覚めの時代であって...
高村光太郎 「美術学校時代」
...それに何処(どこ)か生理的にも違うてると見えまして...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...心理的にも生理的にも有害なり...
種田山頭火 「一草庵日記」
...不眠は生理的には勿論...
種田山頭火 「其中日記」
...我々なら、そういう時には、すぐ本能の力が首を出してきて、ただ、あくがれるくらいではどうしても満足ができんがね」「そうとも、生理的に、どこか陥落(ロスト)しているんじゃないかしらん」と言ったものがある...
田山花袋 「少女病」
...人はただに生理的に分業に適するのみならず...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...また同じような雰囲気の中に働いて来たものが多少生理的にも共通な点を具えていて...
寺田寅彦 「厄年と etc.」
...僕は生理的に結婚する資格があるかということも...
徳田秋声 「黴」
...それが生理的に反射して来(く)る度(たび)に...
夏目漱石 「それから」
...とにかく生理的に精神の煩悶を来すのであつて...
正岡子規 「病牀六尺」
...そのため過労してパニックも生理的におこったのですが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...かんさんから受取るとすぐそれを生理的に手強くからだの内部に感じた...
室生犀星 「渚」
...生理的に病んでゐる...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...かれが舞臺に立つと、寺島幸三といふ人間を脱けて、舞臺上の人物に成りきるといふことは、その藝能精進からいつても分ることであるが、生理的にも、肉體が變つてくる――と聞いて私は今さらのやうに、この世紀の名優を見直したことだつた...
吉川英治 「折々の記」
...生理的にも三月(みつき)か四月(よつき)かという感受性のつよい期間にあった小宰相は...
吉川英治 「私本太平記」
...この暗所に棲(す)みなれている世阿弥の眸は、自然生理的に、闇の中でも見とおしが利(き)く筈だが、お十夜には、皆目、対手(あいて)の見当がつかない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...生理的にわなないていた...
吉川英治 「春の雁」
...羞恥(はにか)みは、健康な時よりも、病んでいる場合のほうが、生理的にも、強いものかもしれない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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