...したがって前者の演技は持続的な麻痺の上に立っているがゆえにもはや麻痺の心配はないが後者は麻痺によって感激が失せると演技が著しく生彩を欠いてしまう...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...教師も生徒もおおむね生彩がない...
梅崎春生 「狂い凧」
...生彩を放って居る...
太宰治 「古典竜頭蛇尾」
...少し生彩も出て来るけれど...
太宰治 「天狗」
...毎日の漬(つ)けものの色にも水々した生彩があり...
徳田秋声 「仮装人物」
...昔日の生彩は地を払ってどこかへ行ってしまったそうだが...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...もっと生彩のある実質的で景気の良い内閣審議会の編成を...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...この青年の理智的な恋愛解剖が精妙を極めてるのに比してそれを裏切る本能的な愛欲が如何にも生彩に乏しいことである...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...水から揚って半日も経つとまるでその生彩を失ってしまって極めて平凡な色になってしまうのである...
中谷宇吉郎 「雑魚図譜」
...その山は橋の上から眺めても以前の比治山とは変つて何か生彩を喪つてゐることがわかつたが...
原民喜 「火の踵」
...好奇的な生彩のある...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...生彩奕々(えきえき)として素絹(そけん)の上にほほえみつつ...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...行動とからんで一体として生彩を放つものであるかということを...
宮本百合子 「科学の常識のため」
...野生鳥類の生彩に溢れた観察...
宮本百合子 「科学の常識のため」
...今は一切の風物が生彩を放って迫って来た...
横光利一 「上海」
...新婚に入ろうとしているものの生彩ある放心を感じさせた...
横光利一 「旅愁」
...皮膚のいろにも生彩(せいさい)がなく...
吉川英治 「新書太閤記」
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