...僕 僕は生憎(あいにく)風流人よりもずつと多慾に生まれついてゐる...
芥川龍之介 「闇中問答」
...畢竟(ひつきやう)森先生は僕等のやうに神経質に生まれついてゐなかつたと云ふ結論に達した...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...もし貴族の気質にそんなにも生まれついていなかったならきっと学者になっていたであろう...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...ベエコンはエセックスが将軍として生まれついていないことを...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...きれいに生まれついてきているなかで...
ヴィルヌーヴ夫人 Madame de Villeneuve 楠山正雄訳 「ラ・ベルとラ・ベート(美し姫と怪獣)」
...ちょうど昔から女には好意をもたれないように生まれついているものと...
徳田秋声 「仮装人物」
...気強く生まれついていたので...
徳田秋声 「縮図」
...放送局は云わば不抜の神経衰弱症に初めから陥って生まれついている...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...わたくしは根から生まれついての道化で...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...けれども人間には生まれついて...
夏目漱石 「三四郎」
...きっと障碍が出来てくる宿命に生まれついてでも居るようだが...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...相手は生まれついての悪党なんだろう...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...能力は生まれついてのもの...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...おかしらの家がらに生まれついているんだから...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...生まれついての鈍物(どんぶつ)なのだ...
吉川英治 「松のや露八」
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