...生き生きと眼を輝かせながら...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...が、生き生きとした、娘々した点に於(お)いては、小柄なせいもあるでしょうが、少しもナオミと変りなく、そして衣裳(いしょう)の豪華なことは寧(むし)ろナオミを圧倒するものがありました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...何物もあまりに生き生きとしてるものはなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「今」と「ここ」に生きていることを生き生きと自分にいいきかせうる自由な魂が...
中井正一 「美学入門」
...理性が生き生きとしている場合...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...彼は生き生きとした呼吸をし出した...
堀辰雄 「恢復期」
...生き生きと感じながら……「もうお食事の支度が出来て居りますが――」小屋の中から...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...自分が彼女たちの前にゐるのだといふことを出來るだけ生き生きと感じてゐたいために...
堀辰雄 「ルウベンスの僞畫」
...雪之丞、毒蛇のように、火を吐かんばかりに、みつめて来る、相手をチラリと見返して、――思い直してくれればいいのに、何という執念ぶかさ!「何をじっと見ていなさるのさ」お初は、手酌で、杯をふくみながら、「あたしの顔が、蛇にでもなったの? 角でも生えたの?」「ではこういたそうかしら」と、雪之丞は、強(し)いたやさしさで、「折角の、そなたの心持、このまま、別れてしまうのも、何となく、わたしも心淋しい――さりとて、この家では、どういたそうとて、人目もある――」「ま!」と、お初は、急に、生き生きと、躍り立つような目顔になって、「嬉しい!」「大分更けたようだし、そろそろこの家を出た方が――」「で、これから、どこへ行くつもり」お初は、猪口を、器用に、水を切って、「外は寒いから一つおあがんなさいな」雪之丞は、うけたが、呑まずに、膳に置いた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...そして永久に溌剌とし、生き生きとし、げつそりとなりやつれるべからず...
三宅周太郎 「中村梅玉論」
...本来の生き生きとした人間の言葉に云い直すと...
宮本百合子 「現実に立って」
...生き生きと始終ほほえんでいるような...
三好十郎 「樹氷」
...ぼんやりして居た眼玉は生き生きと輝き出した...
村山槐多 「悪魔の舌」
...駅に売っている丸焼のが不思議に生き生きと眼を奪って来る...
横光利一 「欧洲紀行」
...生き生きと空腹を感じて来た...
横光利一 「上海」
...久慈は一層生き生きとして来た...
横光利一 「旅愁」
...街路樹の生き生きとした間からひとり東野がこちらへ歩いて来た...
横光利一 「旅愁」
...その間は千鶴子が横で生き生きとして囁き動き...
横光利一 「旅愁」
便利!手書き漢字入力検索