...色のいゝ甜瓜(まくはうり)を盛つた大きい皿を持つて...
石川啄木 「鳥影」
...渠の 荷に 胡瓜、甜瓜(まくわ)、茄子 の 多い ときは まだ 初めだが、短かい 夏よやがて 栗、くるみ、ココアに 変じ、おびただしい 唐もろこし や 林檎が 甚だ 少くなる と、直ぐ、漬(つ)け大根 の 洗はれた のが 至るところ の 家根や 木々に かかる...
岩野泡鳴 「札幌の印象」
...「何よりも甜瓜(まつくわうり)が自慢なんですがね...
薄田泣菫 「茶話」
...店には土地でできる甜瓜(まくわ)が手桶の水の中につけられてある...
田山花袋 「田舎教師」
...甜瓜(まくわ)を食(く)ってたて事よ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...丁度靜かな沼の水に菜(あささ)の花が泛(う)いて居るやうに黄色な小さな花は甜瓜(まくは)であります...
長塚節 「白瓜と青瓜」
...それから更に酒粕へ上手に蓄へられゝば迚ても西瓜や甜瓜の遠く及ばない價を保つて珍重されるのであります...
長塚節 「白瓜と青瓜」
...それは白甜瓜であつた...
長塚節 「白甜瓜」
...女はすぐに松林の外へ行つて又白甜瓜を曳いて來て...
長塚節 「白甜瓜」
...横になつた儘見て居ると周圍の青草が耳よりも上になるので積んだ白甜瓜が其疎らな草の間から見える...
長塚節 「白甜瓜」
...其畑がみんな、白甜瓜であつた...
長塚節 「白甜瓜」
...徐ろにこの甜瓜を噛つたのは甘かつた...
長塚節 「旅行に就いて」
...瓜畠の甜瓜の数は一つのこらず憶えてゐる...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...何しろ、日にどれだけといふことなく、胡瓜だの、甜瓜だの、蕪だの、葱だの、豌豆だのを、矢鱈に詰めこむものだから、始終、まつたく雄鶏の鳴き声そつくりの腹鳴りがしたものだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...そこでめいめい甜瓜を一本づつ手に取ると...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...マクワウリの漢名は甜瓜(カンカ)である...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...『本草綱目』に「瓜ノ類同ジカラズ、其用ニ二アリ、果ニ供スル者ヲ果瓜ト為ス、甜瓜、西瓜是レナリ、菜ニ供スル者ヲ菜瓜ト為ス、胡瓜、越瓜是レナリ」(漢文)と書いてある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...おれは描き上げた甜瓜(メロン)と林檎を実物と見比べながら斯う思つて微笑みたい気分になつた...
與謝野寛 「素描」
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