...まず甜菜(てんさい)から砂糖をとる実験をやったが...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...鉛筆の心(しん)を甜めながら...
石川啄木 「二筋の血」
...胡麻和(ごまあえ)のような汝(てめえ)が面(つら)を甜(な)めろい! さあ...
泉鏡花 「婦系図」
...これも初めの日にはちょっと甜めて見たきりで止した...
大杉栄 「日本脱出記」
...甘党君は私の分まで甜めて下さい!夕方早々散歩しながら汀居往訪...
種田山頭火 「一草庵日記」
...甜菜スープ(ボルシチ)だの羊や鴨の焼肉だののおいしそうな匂いが漂い...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「可愛い女」
...書きかけては鉛筆を甜(な)めながら眼をあげた...
徳永直 「冬枯れ」
...絵筆をべろべろ甜めて綺麗な絵をかいた先生...
中勘助 「銀の匙」
...酒ニ酸甜(さんてん)ノ異アリ...
中里介山 「大菩薩峠」
...それから更に酒粕へ上手に蓄へられゝば迚ても西瓜や甜瓜の遠く及ばない價を保つて珍重されるのであります...
長塚節 「白瓜と青瓜」
...それは白甜瓜であつた...
長塚節 「白甜瓜」
...混雜(こんざつ)して群集(ぐんしふ)と少(すこ)し離(はな)れて村落(むら)の俄商人(にはかあきんど)が筵(むしろ)を敷(し)いて駄菓子(だぐわし)や梨(なし)や甜瓜(まくはうり)や西瓜(すゐくわ)を並(なら)べて居(ゐ)る...
長塚節 「土」
...滅相に大きな甜瓜があつたので...
長塚節 「旅行に就いて」
...ずっと離れた一人はそこに取り散らした新聞紙の上へ甜(な)めるように顔を押し付けたまま...
夏目漱石 「明暗」
...おやつの後で祖父が甜瓜を客人たちにすすめた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...西瓜や甜瓜の皮をいつぱい引つかけた態(ざま)は...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...つひぞ召しあがつたこともないやうな甜瓜(まくはうり)を御馳走いたしますよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...おれは描き上げた甜瓜(メロン)と林檎を実物と見比べながら斯う思つて微笑みたい気分になつた...
與謝野寛 「素描」
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