...楠殿が高時の酒(さけ)九献(こん)肴(さかな)九種(しゆ)を用ゆるを聞いて驕奢(おごり)の甚だしいのを慨嘆したといふは...
内田魯庵 「犬物語」
...文芸上の天才には時として(敏感性の半面として)甚だしい猜疑の発作があります...
土井晩翠 「漱石さんのロンドンにおけるエピソード」
...乱暴も甚だしいと云わねばならぬ...
戸坂潤 「近衛内閣の常識性」
...批判的要素の欠乏が甚だしい...
豊島与志雄 「文学の曇天」
...中でも甚だしいのは戰國策で...
内藤湖南 「支那目録學」
...顔面構造の極微の差が齎(もたら)す何という甚だしい相違!七月十日今日は疲れて動けない...
中島敦 「光と風と夢」
...矛盾といふことは人生の常態であるにしても故人のは殊に甚だしいのである...
長塚節 「記憶のまゝ」
...ところで代(ママ)は甚だしいヂャナリズムでいつぱいだつた...
中原中也 「夭折した富永」
...まだ彼我の高さの相違が甚だしいため...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...しかしそれでは白米禁止とはあまりに甚だしい懸隔がある...
中谷宇吉郎 「兎の耳」
...そして最後にあまりに甚だしい誤解である以上...
平林初之輔 「中西氏に答う」
...繍そのものの質を弁えぬも甚だしい...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...従うて囲炉裏は甚だしい宛(あ)て字ではあるけれど...
柳田国男 「木綿以前の事」
...もっと甚だしいのである...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...旧藩時代と明治時代のそれよりもずっと甚だしい事すら知らない...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...汽車は機関車の外に車輌が唯だ一つ附いてゐるので動揺が甚だしい...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...道路の悪さは甚だしい...
吉川英治 「上杉謙信」
...この決定を聞いて隊員中には甚だしい不平が起った...
和辻哲郎 「鎖国」
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