...刑法第二編第一章又は同第二章に該當せる恐るべき重罪犯嫌疑者として世間に喧傳せらるゝ社會主義者の氏名は、新村忠雄、新村善兵衞、幸徳傳次郎、管野すが、大石誠四郎、高木顯明、崎久保誓一、小池一郎、同徳市、吉野省一、横田宗次郎、杓子甚助、有村忠恕等總計廿五六名にして本件の豫審は普通の豫審事件の如く豫審判事の手に於て終結決定する者にあらず、刑事訴訟法第三百十四條同三百十五條の規定に基き豫審判事は其取調べたる訴訟記録に意見を附して大審院に提出し、大審院長は檢事總長の意見を聽きたる上其事件を公判に附すべきや否やを決定するの規定なり、又本件に關し辯護士は未だ正式に辯護屆を差出さゞれども幸徳の辯護人は花井卓藏、今村力三郎、大石の辯護人は今村力三郎、鵜澤總明、高木、崎久保二名の辯護人は平出秀(修)等の諸氏依頼を受け居る由...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...甚(どんな)急がしい日でも髪をテカテカさして居る主婦と...
石川啄木 「病院の窓」
...甚だしい迷信者が甚だ多く...
丘浅次郎 「疑ひの教育」
...後から見れば恰も貧富の懸隔を甚だしくするために特に造られたかの観がある...
丘浅次郎 「自然の復讐」
...吾輩も晩年の伯が甚(はなは)だお気の毒であったから...
田中貢太郎 「雨夜草紙」
...文化人の奥地への遁入甚だしいため...
豊島与志雄 「上海の渋面」
...斎の漫画は北斎に比すれば筆致甚(はなはだ)穏健にして芸術的感情の更に洗練せられたるものあれども滑稽諷刺の一事に至つては到底北斎の深刻に及ぶべくもあらず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...好天気続きで降雨降雪というものが甚だ少ないから...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...甚だ無躾で相済みませんが...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...甚助は家から持出した香爐を此邊に隱して空手(からて)で古道具屋へ行つたに違ひない」平次は獨り言を言ひ乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...肝甚(かんじん)のことを二つ三つ言ひ落して居るやうです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そんなものですかね」八五郎は甚だ不服さうですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...甚だしきは我が呼吸さへ他の呼吸に支配せられて非常に苦痛を感ずるやうになつてしまふた...
正岡子規 「病牀六尺」
...甚伍 ……お百姓...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...此日炎暑昨日より甚し...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...甚内は、愕然(がくぜん)と、耳を疑った...
吉川英治 「新書太閤記」
...かねてから顔もよくわかっている花隈(はなくま)の用心棒の浮田甚兵衛(うきたじんべえ)と柴田一角(しばたいっかく)という浪人者であった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...其味(そのあじ)甚(はなはだ)佳(か)なり...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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