...……」甚内はただ頷(うなず)きました...
芥川龍之介 「報恩記」
...なおまた父と甚内との密談も一つ残らず聞いた事...
芥川龍之介 「報恩記」
...甚だ、迷惑だ」碇が電話を切ろうとしたのを、傍にいたシズカ夫人がその手をおさえて、代りに電話に出た...
海野十三 「断層顔」
...事実は自ら進んで兵になるものは甚だ乏しく...
大隈重信 「始業式に臨みて」
...競争の激甚な東京で...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...甚だ非現実的に観念的に...
戸坂潤 「思想としての文学」
...甚だしきはドン・ジュアンのように百度も千度も結婚しない男は...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...林間の夕陽甚佳...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...残暑甚し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...水も大して呑んじゃいない」駒井甚三郎は...
中里介山 「大菩薩峠」
...伊東甚三郎のところにはどんなことがあったかわかりませんが...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...有(あ)るは甚之助殿(じんのすけどの)と我(わ)れ計(ばかり)なる不憫(いぢら)しさよ...
樋口一葉 「曉月夜」
...深夜なのに、甚七の店には、もう、あかあかと電燈がともり、モーターの廻る電動音、ベルトの鳴るひびきが起っていた...
火野葦平 「花と龍」
...齢の加わるに随って心情の移り変るかくのごとき例甚だ多し...
南方熊楠 「十二支考」
...」吉蔵のこれを聞いた時の驚は更に甚だしかつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...この時佐橋甚五郎は若武者仲間(わかむしゃなかま)の水野藤十郎勝成(みずのとうじゅうろうかつなり)といっしょに若御子(わかみこ)で働いて手を負った...
森鴎外 「佐橋甚五郎」
...頻(しき)りに勧業の事に心を用ひしかば上の好む所下之より甚(はなはだ)しき者ありて地方官の如きは往々民間の事業を奪ひて之を県庁の事業とし以て大官に諂(へつら)はんとする者あり...
山路愛山 「明治文学史」
...甚三郎の切腹、暫く、お待ち下さいっ』息を喘(せ)いて馳けて来た与四郎兵衛が、切腹部屋の前まで出揃った人々を見て、手を振った...
吉川英治 「夏虫行燈」
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