...喜三郎は甚太夫の覚悟に感服しながら...
芥川龍之介 「或敵打の話」
...同じように精力の甚だしい衰弱を来(きた)すことは必然である...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...甚しい認識不足の畫を見附け大に憤慨し...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...甚兵衛(じんべえ)は例(れい)のとおり...
豊島与志雄 「人形使い」
...八九月頃の暴風雨や海嘯(つなみ)のことを写さないのは杜撰(ずさん)の甚(はなはだ)しいものだ...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...あんなことになってしまって甚だ申しわけがない...
中里介山 「大菩薩峠」
...酒に耽(ふけ)ることが一層甚だしくなって...
中里介山 「大菩薩峠」
...四一方、駒井甚三郎は、船宿の表の戸に突き当った物音を聞くと、沈着な人に似合わず、立ち上って、それを諫止(かんし)しようとする寅吉に提灯をつけさせ、二階の梯子を下りて、表口の戸をあけて外へ出ました...
中里介山 「大菩薩峠」
...一ヶ所甚だ雜然とした陋穢な一劃が目に付いた...
中島敦 「盈虚」
...之に対する復讐としては蓋(けだ)し甚だ適切だったと云うべきでありましょう...
浜尾四郎 「彼は誰を殺したか」
...一歩々々臭気が甚(はなはだ)しく鼻を打った...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...甚だもつて香ばしからぬ蔭口を叩かれてゐる村長とは...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...どれだけこの最も甚しい暴威をもって働き...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...一筆を留めざるは遺憾甚し...
南方熊楠 「秘魯國に漂著せる日本人」
...若い衆やおっさんの立ってる土間に入って行くと組合に入ってない甚さ(八人組の一人)のかみさんがその中に混り...
「共同耕作」
...」藤陰の書と贈(おくりもの)とは河村大造より三富甚左衛門を経て棠軒に達したのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...ずっと前に甚だ大いなる卓(たく)あり...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...又は手首なんか甚だしく曲っていても...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
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