...全世界の面前でも裏切り、心の甘やかな、秘密においても裏切った...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...姿の甘やかなることといえば...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「羊飼いハイタ」
...子守唄のやうなくらゐにまで甘やかな彼女の聲が...
堀辰雄 「續プルウスト雜記」
...蜜をたっぷり掛けたプディングのような甘やかな声と...
山本周五郎 「季節のない街」
...甘やかな疲れと安息の思いに包まれていた...
山本周五郎 「七日七夜」
...その一呼吸毎(ごと)に全身に輝き満ちて来るかと思われるくらい……その頬は……唇は……かぐわしい花弁(はなびら)の如く……又は甘やかなジェリーのように...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...お粂が甘やかな親切気を見せて...
吉川英治 「江戸三国志」
...自身にさえ甘やかな味のするうれし涙であった...
吉川英治 「大岡越前」
...……ですから周瑜都督が示された計の如く、彼に、ほしいままなる贅沢を与え、大厦(たいか)玉楼に無数の美女をあつめ、錦繍(きんしゅう)の美衣、山海の滋味と佳酒、甘やかな音楽、みだらな香料など、あらゆる悪魔の歓びそうな物をもって、彼の英気を弱めにぶらせ、荊州へ帰ることを忘れさせれば、彼の国もとにある孔明、関羽、張飛らも、あいそをつかし、怨みをふくんで、自然、離反四散してしまうにちがいありません」と、案(つくえ)を打って賛同した...
吉川英治 「三国志」
...甘やかな感情の底から...
吉川英治 「新書太閤記」
...それゆえに手を分けて、毎夜、川すじの怪しい舟をあらためているのじゃが、只今、この土橋(どばし)のほとりへまいったところ、下の小舟の苫(とま)のうちで、甘やかな、女の密(さざ)め語(ごと)が洩れる……」「あ、なるほど」苦笑しながらも、うなずかざるを得なかった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...三年ぶりの甘やかな気持に浸った...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
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