...同感者の賞讚も亦批評家によつて激昂させられた自己感情を甘やかした...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...青木の両親にしてもこれまであんまり一人息子を甘やかしてゐましたね...
犬養健 「愚かな父」
...生徒を甘やかして了った...
高村光太郎 「回想録」
...「あなたが甘やかしてばかりいるからよ...
太宰治 「誰」
...必要以上の甘やかしはできないのだと思い...
壺井栄 「赤いステッキ」
...甘やかしもしてくれたのは何といってもその独逸の貴族だったことも...
徳田秋声 「仮装人物」
...少なくもそういった甘やかしい感情はもっていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...均平は芝居や小説にある花柳情緒(じょうしょ)の感傷的な甘やかしさ美しさに触れるには...
徳田秋声 「縮図」
...イワンはあいつを甘やかして「可哀いノンセンス」と云ふが実に適当な評だと云はなくてはならない...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...自分を甘やかしてゐるのに過ぎんよ」山名の慰めにも拘らず...
中村地平 「悪夢」
...何しろ甘やかし放題に育てたのが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...甘やかしたりしてしまふのはをかしいのである...
林芙美子 「あひびき」
...寄つてたかつて甘やかしたのにちがひないので...
正宗白鳥 「幼少の思ひ出」
...はじめは甘やかしてばかりゐた子供も...
正宗白鳥 「幼少の思ひ出」
...私は生れると間もなくからその祖父母の手一つで極度に甘やかして育てられたものであった...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...『甘やかして育てたわしが...
吉川英治 「御鷹」
...周圍はつねに彼を甘やかして來たが...
吉川英治 「折々の記」
...これを甘やかしておけば習性にもなるだろう...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索