...へんに甘ったるい匂いがしてね...
梅崎春生 「記憶」
...それでいて馬鹿に甘ったるい乾藁の蒸(む)れる匂いがいつもむんむん籠っていた...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...甘ったるいもののようにお考えかも知れませんが...
太宰治 「一問一答」
...なんだってあんな子守っ子だって笑ってしまうような甘ったるい芝居を...
太宰治 「新ハムレット」
...その甘ったるい創作集を...
太宰治 「ろまん燈籠」
...此の可哀そうな御面相の殿様が奇態な声を出して甘ったるい言葉をかけるとき...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...甘ったるい乳の香(かおり)ばかりだ...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...さし湯持って来てんか」例のひどく甘ったるい声である...
外村繁 「澪標」
...上半を駄々っ児らしい早い調子で後半を甘ったるいゆっくりした調子で云うのを...
豊島与志雄 「必要以上のもの」
...舌が長すぎるような甘ったるい言葉附が...
豊島与志雄 「慾」
...甘ったるい思いをしながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...ただ甘ったるいというだけではなく...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...何となく甘ったるいような気がした...
平林初之輔 「謎の女」
...なかば甘ったるい感じが疼いた...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...上さんは甘ったるい調子で云った...
森鴎外 「鼠坂」
...シックリとした甘ったるいものでした...
夢野久作 「奥様探偵術」
...又は洗い粉のような甘ったるいにおいが...
夢野久作 「卵」
...和合湯(わごうとう)の甘ったるいのもございますッていうわけか」「旦那へも...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索