...夏もまだ深からぬ夜の甘さが...
石川啄木 「鳥影」
...イェローストーン河畔の草が緑を増し甘さを増して彼を待つときまでである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...心をふるわすその甘さをそッと捉えて...
高見順 「如何なる星の下に」
...砂糖壺の底をはたいて拵えたおはぎの甘さに...
豊島与志雄 「沼のほとり」
...それと知らず秘蔵名代の虎徹にしてしまった近藤の甘さ加減を...
中里介山 「大菩薩峠」
...味は尿の状態について情報を与え(糖尿病のときの甘さ)...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...聲は少しうるんだ甘さで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...舌の上にじゆんと広がつてゆく甘さが忘れられない...
林芙美子 「愛する人達」
...二人で新居にうつれるものと空想してゐた甘さが...
林芙美子 「浮雲」
...刹那(せつな)の積み重つた甘さでもある...
林芙美子 「浮雲」
...その後は貴方が語つてくれと云はぬばかりのゆき子の甘さが...
林芙美子 「浮雲」
...そこに底深く漂つてゐる一味の甘さ(sweetness)が感じられたからである...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...ほろ甘さを含んでハラハラと辛かつた...
牧野信一 「肉桂樹」
...からさに対置されるものを甘さとすれば...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「街から風車場へ」は大学先生の甘さね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...村へ甘さ一滴落ちて来るとこんなものだ...
横光利一 「夜の靴」
...楠木党の甘さと見たら大間違いだぞ」正季は...
吉川英治 「私本太平記」
...彼の甘さであり、彼の人の好さでもある...
吉川英治 「平の将門」
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