...果実は甘さを失うらしく...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...夏蔭の夢の甘さを吹く...
石川啄木 「鳥影」
...西瓜の甘さはその果心に初まり...
薄田泣菫 「独楽園」
...甘さを軽蔑する事くらい容易な業は無い...
太宰治 「かすかな声」
...甘さや通俗を氣にせず...
太宰治 「猿面冠者」
...近頃の食物の甘さ――甘つたるさはどうだ...
種田山頭火 「其中日記」
...何という甘さ、自然そのものの、そのままの甘さ、柿が木の実の甘さを私に教えてくれた...
種田山頭火 「草木塔」
...そこは親心の甘さで...
中里介山 「大菩薩峠」
...あのサッカリン特有の苦味をおびた甘さが...
中谷宇吉郎 「塩の風趣」
...ヴァランの派手な甘さにフォーレがぴたりとする...
野村胡堂 「楽聖物語」
...河原の左側の堤の上の農家の家根がさも甘さうに日光を吸つてゐるといふのであるが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...いくらか眠りの足らないやうなトロトロとした薄ら甘さが――それをおさへてぽうつと眼を開いてゐることが更に余外な落着きを与へました...
牧野信一 「愚かな朝の話」
...もちろん私は甘さというものを一概に無価値であるなぞと考えるのではない...
三木清 「読書遍歴」
...」歯に沁みる冷い甘さを噛みしめながら...
水上滝太郎 「果樹」
...女性がとかく陥り易い空疎な主義や殉情的な甘さから脱して...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...石坂洋次郎論の「若い人」の中で江波という娘を見る評者の甘さから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...つまりその中に「解かり易い」とか「面白い」とか「うまい」とか「奇抜だ」とか「眼新しい」とかいう分子が余計に含まれているからで、演者や、観衆、もしくは聴衆があまり芸術的に高潮せずとも、ストーリーの興味や、リズムの甘さ、舞台面の迫真性、もしくは装飾美等に充分に酔って行く事が出来るからである...
夢野久作 「能とは何か」
...世間の母親なみ以上の甘さもあったが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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