...顔の赤い水屋の爺(じい)さんが水桶(みずおけ)の水を水甕(みずがめ)の中へぶちまける姿を覚えている...
芥川龍之介 「追憶」
...水甕は、たいていどこの家にもある...
海野十三 「時限爆弾奇譚」
...『破甕の賦』などであつたやうに記憶して居ります...
薄田泣菫 「詩集の後に」
...水甕(みずがめ)のお家をあこがれる...
太宰治 「豊島與志雄著『高尾ざんげ』解説」
...水甕(みずがめ)の水を柄杓(ひしゃく)もてごくごくと牛飲仕るが一ばんにて...
太宰治 「不審庵」
...天日で湯と沸(わ)いて居る庭の甕(かめ)の水を浴び...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...深さは唯(たった)一尺五寸の平たい甕である...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...縁の下の酒甕だけでは間に合わなかった...
豊島与志雄 「黒点」
...蒼白い月の光のその中で一寸接唇(くちづけ)するのです……泉は遐((とほ))くで泣いてます うつとり和(なご)んで泣いてます……甕((かめ))に肘をば突きまして...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...朝起きた主婦が台所の戸を繰ると水甕の水から怪しい光が反射してゐる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...ひびの入った甕(かめ)のように深く刻まれていた...
室生犀星 「幼年時代」
...水甕(みずがめ)と思われるものが一番多く残存する...
柳宗悦 「工藝の道」
...私は近くの村で三十年も使っているという酒甕(さけがめ)を見た...
柳宗悦 「日田の皿山」
...甕(かめ)打(う)ち割(わ)ればからだは裸(はだか)」と笑いかえした...
柳田国男 「母の手毬歌」
...蝶々なんぞの飾りを付けた二つの梅漬(うめづけ)の甕(かめ)を先に立てて...
夢野久作 「狂人は笑う」
...まだ酒甕(さかがめ)の酒は残っておるに...
吉川英治 「私本太平記」
...甕(かめ)の内の泥亀(すっぽん)を捕るようなもの...
吉川英治 「新・水滸伝」
...そっちにある青花(せいか)模様の酒甕(さけがめ)のを...
吉川英治 「新・水滸伝」
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