...朝酒をひつかけて出かける、今日は二人で山へ登らうといふのである、ノンキな事だ、ゼイタクな事だ、十返花君は水筒二つを(一つは酒、一つは茶)、私は握飯の包を提げてゐる、甑岩へ、そして帰途は敦之、朝雄の両君をも誘ひ合うて金比羅山を越えて浦上の天主堂を参観した、気障な言葉でいへば、まつたく恵まれた一日だつた、ありがたし、ありがたし...
種田山頭火 「行乞記」
...壁二有リ二蒼苔一甑ニ有リレ塵...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...後に薩摩から長崎へ廻航の時甑灘(こしきなだ)で大浪に逢ひ...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...北海道帝国大学の理学博士山田幸男君からの所報によれば「小生数十年前薩摩の甑島に於てそのスミソアエと致したるものを漁師の家にて馳走になりし事を覚えおり候...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...そこらに甑(かめ)のような物やら...
森鴎外 「鼠坂」
...鹿児島県の甑島(こしきじま)へ行くと上甑(かみこしき)の方ではネンガラまたはネンガネ...
柳田国男 「こども風土記」
...下甑(しもこしき)の手打港(てうちこう)などはこの遊びをネンウチ...
柳田国男 「こども風土記」
...甑はもう使用する人が無いから...
柳田國男 「食料名彙」
...今から考えてみると形がやや甑(こしき)と似ている...
柳田國男 「食料名彙」
...甑はもう使用する人がないから...
柳田國男 「食料名彙」
...前の甑島の例でも察せられるごとく山の上の風見の鴉(からす)ばかりでは砂の行く先はきめられぬ...
柳田國男 「地名の研究」
...薩摩(さつま)の甑島(こしきじま)では「あめがた節供」といい...
柳田国男 「年中行事覚書」
...薩摩(さつま)の甑島(こしきじま)などははっきりとホコと呼んでいる...
柳田国男 「母の手毬歌」
...イヒは甑(こしき)でふかすこと今日の赤飯のごとくであったが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...ヨサイギモン(下甑島(しもこしきじま))と謂ったり...
柳田国男 「木綿以前の事」
...薩摩(さつま)の下甑島(しもこしきじま)でニンブという裂織(さきおり)なども...
柳田国男 「木綿以前の事」
...あるいは蛇がコシキ(甑)をかくというが...
柳田國男 「和州地名談」
...甑嶽(こしきだけ)の麓(ふもと)にあった...
吉川英治 「剣の四君子」
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