...時計の紐(ひも)をぶら下げた瑪瑙(めのう)の印形(いんぎょう)をいじっていた...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...今それは衣服の黄色を受けて幾分紅を差して震い付かんばかりの美しい瑪瑙(めのう)色であった...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...瑪瑙の嬌飾に満ちた悪意を含めて...
富永太郎 「鳥獣剥製所」
...西洋人瑪児低涅多(マルチネツト)カ...
中谷宇吉郎 「『雪華図説』の研究」
...黒瑪瑙(めのう)のような美しい眼(め)は...
野村胡堂 「悪人の娘」
...黒瑪瑙(くろめなう)のやうな眼が赤く血走り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...時(とき)には水晶(すいしよう)や瑪瑙(めのう)のような綺麗(きれい)な石(いし)で造(つく)つたものもあります...
濱田青陵 「博物館」
...瑪瑙(めのう)のような美しい縞目を見せ...
久生十蘭 「地底獣国」
...一五七一年版のオルテリゥスの「全世界図」(これは万暦壬寅に利瑪竇(マテオリッチ)の「坤輿全図」となって日本にも伝えられた)には南回帰線から南極に及ぶ仮想の大陸を描いて未知の南大陸 Terra austraris nondum cognita と命名しているが...
久生十蘭 「南極記」
...まるで瑪瑙のやうなお眼(めめ)なんだよ!さう仰つしやるなり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...誰も相手にせず)者勒瑪(ジェルメ)(じりじりして...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...者勒瑪(ジェルメ)...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...)けれどもそのとき空は天河石(てんがせき)からあやしい葡萄瑪瑙(ぶどうめのう)の板(いた)に変(かわ)りその天人の翔ける姿(すがた)をもう私は見ませんでした...
宮沢賢治 「インドラの網」
...キラキラとひかるこまかいあみの中から瑪瑙の様な目は鏡の中のあみの中にある目と見合わせて口辺にはまっさおの笑をたたえて居る...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...それがまるで瑪瑙(めのう)のように透いて見えた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...韓土(かんど)の瑪瑙(めのう)と翡翠(ひすい)を連ねた玉鬘(たまかずら)が懸かっていた...
横光利一 「日輪」
...さうして瑪瑙を自ら拾つては私に下さるきやしやな手の浮んで見えるのが美しかつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...瑪瑙などのほかに多量の武器類や工芸品を携えた使節が...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索