...――あらゆる日常の瑣事の中に堕地獄の苦痛を感じなければならぬ...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...紹介的に煩瑣なる羅列を試み...
井上哲次郎 「明治哲学界の回顧」
...尋常世態の瑣事、奚ぞよく高踏派の詩人を動さむ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...橘春暉(たちばなしゆんき)が著(あらはし)たる北※瑣談(ほくさうさだん)(後編の二)蔵石家(ざうせきか)の事をいふ条(くだり)に曰(いはく)...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...何かの瑣細な馬鹿げた原因のためふたたび新たに始まろうとしているということ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...自分はこういう瑣末(さまつ)な物理学的の考察をすることによってこの句の表現する自然現象の現実性が強められ...
寺田寅彦 「思い出草」
...またその上に文部省の監督があまりに行き届き過ぎるために教場における授業が窮屈で煩瑣(はんさ)な鋳型にはいってしまって...
寺田寅彦 「さるかに合戦と桃太郎」
...瑣々(ささ)たる義理や人情は問題にしないのである...
寺田寅彦 「徒然草の鑑賞」
...実に瑣末な事柄ではあるが...
寺田寅彦 「箱根熱海バス紀行」
...瑣々たる地方行政の問題にして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...益々以て瑣に渉り微に入る...
内藤湖南 「學變臆説」
...私は頭から煩瑣なものに感じて...
中島敦 「かめれおん日記」
...何か瑣細なしかし新しいことがらが分った時と...
中谷宇吉郎 「身辺雑記」
...そういういわば人事的な瑣事(さじ)は科学の研究の前には問題とするに足らないというのは...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
...ほとんど取るに足りない瑣事(さじ)に...
夏目漱石 「こころ」
...煩瑣(はんさ)な過程を抜きにして...
夏目漱石 「創作家の態度」
...瑣末な尋常の出来事から起つたのだらう...
夏目漱石 「それから」
...詰らない愚にも付かぬ瑣小事(させうじ)で直ぐ絶交騒ぎだ...
眞山青果 「茗荷畠」
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