...楓葉荻花瑟瑟(ふうようてきかしつしつ)の秋に...
芥川龍之介 「上海游記」
...琴瑟相和すとは、この夫婦の事なるべし...
大町桂月 「妙義山の五日」
...琴瑟(きんひつ)已(すで)に尽きたところで...
田中貢太郎 「豕」
...蕭瑟(しょうしつ)たる秋光の浜に立てば影なき人の姿がつい眼前(めさき)に現われる...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...直子女史のアカデミー振りと琴瑟相和す部分もないではないようだ...
戸坂潤 「読書法」
...二人は琴瑟相和(きんしつあいわ)して十五年間を過し...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...子路が一室で瑟(しつ)を鼓(こ)していた...
中島敦 「弟子」
...楽人は瑟(しつ)の絃(げん)を断ち...
中島敦 「名人伝」
...宛動粛瑟悲...
夏目漱石 「思い出す事など」
...洞裏(とうり)に瑟(しつ)を鼓(こ)するがごとく...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...琴瑟(きんしつ)調和しているところを見ると非凡の人間と見立てて差支(さしつか)えあるまい...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...そゞろに白々しく瑟々たる風に襲はれてゐた...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...かの窓に屯ろする人々に――涼風夜雨を吹き蕭瑟として寒林を動かせりなどゝ歌つて...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...〈蘇都瑟匿国西北に蛇磧あり...
南方熊楠 「十二支考」
...因って摩頭羅瑟質(まずらしっしつ)と字(あざな)す...
南方熊楠 「十二支考」
......
三好達治 「艸千里」
...既にして矢島周禎が琴瑟(きんしつ)調わざることを五百に告げた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...由(ゆう)の瑟(しつ)(雅頌に合せず)...
和辻哲郎 「孔子」
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