...沙漠よりも静謐である絶望はヒトを呼び止める無表情である表情の無智である一本の珊瑚の木のヒトの頸(クビ)の背方である前方に相対する自発的の恐懼からであるがヒトの絶望は静謐であることを保つ性格である...
李箱 「且8氏の出発」
...赤い珊瑚といったような簡単極る材料で...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...珊瑚は自分で自分の目が信じられないので...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「珊瑚」
...珊瑚球(さんごじゅ)のような物を...
徳田秋声 「足迹」
...白牡丹(はくぼたん)で買ったばかりの古渡(こわた)りの珊瑚(さんご)の根掛けや...
徳田秋声 「足迹」
...何事の起ったのかと種彦はふと心付けばわが佇(たたず)む地の上は一面に踏砕(ふみくだ)かれた水晶瑪瑙(めのう)琥珀(こはく)鶏血(けいけつ)孔雀石(くじゃくせき)珊瑚(さんご)鼈甲(べっこう)ぎやまんびいどろなぞの破片(かけら)で埋(うず)め尽(つく)されている...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...金唐革(きんからかわ)で珊瑚珠(さんごじゅ)の緒〆(おじめ)...
中里介山 「大菩薩峠」
...石だか珊瑚(さんご)だか分らないものを愛玩(あいがん)したりする話はいまだに覚えていた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...おもとの實(み)七づゝ四分と五分の無疵(むきず)の珊瑚...
長谷川時雨 「うづみ火」
...これは明の詩人が筍崖と呼んだ港の外に突出した珊瑚礁の塊の上に立つてゐる沖繩縣内唯一の官幣社である...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...帷子の袂から珊瑚の緒止めのついた梨地(なしじ)の印籠を取りだして...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...珊瑚海のすべての貝床...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...ペール島のイギリス人やイスパニア人は、土人を妻にして、牛、山羊、鶏などを飼い、山の芋をつくり、珊瑚を採り、甘蔗から絞ったラムという強い酒を飲み、天産(てんさん)に満ち足りて、太古の民のような悠々たる歳月を送っているふうである...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...赤い珊瑚のやうな前足で一つびとつ飯粒を掴んで食ふ有様を見ると...
北條民雄 「間木老人」
...珊瑚礁(さんごせう)や...
宮原晃一郎 「動く海底」
...文集には「珊瑚」というのもあります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...葉の大きい樹(き)で珊瑚のやうな...
與謝野晶子 「帰つてから」
...珊瑚を売った百両の小判のカケが...
吉川英治 「江戸三国志」
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