...十人は瑪瑙(めのう)の牡丹の花を...
芥川龍之介 「杜子春」
...瑪瑙(めなう)の八(や)ツ橋(はし)を渡(わた)ると...
泉鏡太郎 「畫の裡」
...瑪瑙と云つても安い玉ではない...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...粘土の中から石英と石灰とで出來た山脈がところどころに赤玉だの瑪瑙だの青玉だのの肌を天日に晒し腹の中に鍾乳石だの水晶だの太古からの不思議な水だのを包んで輕石だの火山彈だのを浴びて二本並んで立つてゐるのです...
江南文三 「佐渡が島から」
...紫石英や水晶や瑪瑙や赤玉や青玉や...
江南文三 「佐渡が島から」
...築地(つきじ)の瑪瑙座の事務所を呼び出して...
大阪圭吉 「花束の虫」
...彼女はうすい瑪瑙(めのう)色にかがやくグラスへ唇をつける...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...町年寄(まちどしより)の指輪(ゆびわ)に光(ひか)る瑪瑙玉(めなうだま)よりも小(ちひ)さい姿(すがた)で...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...縞瑪瑙(しまめのう)の縞がリーゼガング類似の現象によって生じたものだということになっているらしいが...
寺田寅彦 「自然界の縞模様」
...瑪瑙(めのう)色に縁取った美しい眼の牝牛(めうし)が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...時(とき)には水晶(すいしよう)や瑪瑙(めのう)のような綺麗(きれい)な石(いし)で造(つく)つたものもあります...
濱田青陵 「博物館」
...)けれどもそのとき空は天河石(てんがせき)からあやしい葡萄瑪瑙(ぶどうめのう)の板(いた)に変(かわ)りその天人の翔ける姿(すがた)をもう私は見ませんでした...
宮沢賢治 「インドラの網」
...厚手に装飾的な感じがひろ子に支那の瑪瑙(めのう)や玉(ぎょく)の造花を連想させた...
宮本百合子 「高台寺」
...私は大変可愛い碼瑙(めのう)のようなかざりものを見たのよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それがまるで瑪瑙(めのう)のように透いて見えた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...甲府の水晶細工や松江の瑪瑙細工(めのうざいく)などと共に...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...コルシカ産の瑪瑙(めのう)の釦(ボタン)が巴里(パリー)の半景を歪(ゆが)ませながら...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...さうして瑪瑙を自ら拾つては私に下さるきやしやな手の浮んで見えるのが美しかつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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