...然(しか)れども未(いま)だ其(その)瑕瑾(かきん)を発(あば)きたるものは之れ無きが如(ごと)し...
石橋忍月 「舞姫」
...お家の瑕瑾(きず)にもなる縄付の始末です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...かえって御家の瑕瑾(きず)になると覚召(おぼしめ)された事でしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大名一軒に瑕瑾(きず)が付くか付かぬかの騒ぎだ」「ヘエ――」「金にも宝にも代え難い品だというから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御政道の瑕瑾(かきん)と相成る...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...板屋家の瑕瑾(かきん)ともなることだが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...別段當家の瑕瑾(かきん)になるわけではないが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
... 御家の御瑕瑾とも可相成義出來可申哉と深く奉恐入候御義に御座候間...
福澤諭吉 「御時務の儀に付申上候書付」
...一点の瑕瑾(かきん)...
福沢諭吉 「日本男子論」
...あたかも夜光の璧(たま)に瑕瑾(きず)を生ずるが如き心地して...
福沢諭吉 「日本男子論」
...なにしろベシイの遺言書に法律上の瑕瑾(きず)がないので...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...如何(いかが)の訳にや)雲かかるわたのみなかにあら汐(しお)を雨とふらせて鯨(くじら)浮べり「雨とふらせて」の句この歌の骨子にしてしかもこの歌の瑕瑾(かきん)と存候...
正岡子規 「人々に答ふ」
...彼猶此玉を以て極めて瑕瑾(かきん)多き者となしたるは...
正岡子規 「萬葉集卷十六」
...この英邁(えいまい)な資性にもかかわらずですね――僕は『かかわらず』と言うのですよ――この男は完全に無瑕瑾(むきず)というわけじゃない...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...しかし前科のない、無瑕瑾な、手堅い銀行家でいながら小説を作る人――そんな人はあったためしがないのです...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...実に昭代の瑕瑾(かきん)じゃ...
南方熊楠 「十二支考」
...併し獨り十太夫に廉立った瑕瑾がないばかりでなく...
森鴎外 「栗山大膳」
...なんの瑕瑾(かきん)やあらん...
吉川英治 「三国志」
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