...みんな暖簾(のれん)に瑕(きず)がつくわな...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...然(しか)れども未(いま)だ其(その)瑕瑾(かきん)を発(あば)きたるものは之れ無きが如(ごと)し...
石橋忍月 「舞姫」
...あの掻き瑕(きず)と不気味な仮名(かな)文字とが...
江戸川乱歩 「お勢登場」
...そうして僅かな瑕瑾(かきん)でもあれば...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...若し其れをだに白璧の微瑕と見るなら...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その天真爛(らんまん)にして瑕瑜(かゆ)相い掩(おお)わざる所...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...今晩はと……それだけが瑕で……口先だけの挨拶をしました...
豊島与志雄 「肉体」
...白璧(はくへき)の微瑕(びか)なり...
永井荷風 「猥褻独問答」
...ただ歩くだけなら名誉になろうとも瑕疵(きず)とは云わせぬ...
夏目漱石 「虞美人草」
...無瑕(むきず)のまま埋めたかという――あの一件を平次は指すのでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...両替屋から瑕金(きずきん)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...いやしくも瑕瑾(かきん)を生ずべからず...
福沢諭吉 「徳育如何」
...しかし前科のない、無瑕瑾な、手堅い銀行家でいながら小説を作る人――そんな人はあったためしがないのです...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...一つの鐘に二つまで瑕の由来を作った売僧輩(まいすはい)の所行(しわざ)微笑の至りだが...
南方熊楠 「十二支考」
...源氏の正夫人でない生母が付き添っていることをこの御息所の瑕(きず)のように噂(うわさ)するのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...微瑕(びか)もない方にして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...些細(ささい)な瑕(きず)も持たない人であった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...瑕(きず)のある玉も...
吉川英治 「夕顔の門」
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