...何もしない人々の想像では瑕物になつてゐると云ふ事を考へると...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...その疵瑕(しか)は遂に疵瑕たることを免るべからず...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...そして幾分よごれはしても必ず無瑕(きず)で...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...姑や小姑の讒訴や余処の奥さんの瑕瑾捜しや...
内田魯庵 「家庭の読書室」
...故人の瑜瑕(ゆか)並び蔽(おお)わざる全的生活は他日再び伝うる機会があるかも知れないが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...理論上一つの瑕(きず)もない完全な自由も発見されるわけです...
谷譲次 「踊る地平線」
...兎(と)に角(かく)瑕に違いないのだと云うこと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...素(もと)より白璧(はくへき)の微瑕(びか)に過ぎずして昔ながらの花顔玉容は依然として変らざりしかども...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...その一切の瑕瑾(かきん)と不完全を以てして...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...師匠たる長老に命ぜられて自分のするだけの事が一々規律に(かな)つて無瑕瑾(むかきん)だと云ふ自信も...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...いったん生梟(いきざら)しにまでかけられた自分の古瑕(ふるきず)が...
中里介山 「大菩薩峠」
...かえって御家の瑕瑾(きず)になると覚召(おぼしめ)された事でしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一点の瑕瑾(かきん)に易(か)うべからず...
福沢諭吉 「徳育如何」
...彼猶此玉を以て極めて瑕瑾(かきん)多き者となしたるは...
正岡子規 「萬葉集卷十六」
...源氏の正夫人でない生母が付き添っていることをこの御息所の瑕(きず)のように噂(うわさ)するのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...瑩光明徹点瑕無(えいこうめいてつてんかなし)...
森鴎外 「渋江抽斎」
...仮に死んでしまふ自分は瑕瑾(かきん)を顧みぬとしても...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...この美男子の玉に瑕(きず)となっている...
吉川英治 「新書太閤記」
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