...なるほど実の酸っぱいのが玉に瑕(きず)である...
青木正児 「九年母」
...白壁(はくへき)の微瑕(びか)を数へる為めにあげたのではない...
芥川龍之介 「日本小説の支那訳」
...そして幾分よごれはしても必ず無瑕(きず)で...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...それが玉に瑕(きず)だなぞと云つてゐる...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...柳毅の義弟の薜瑕(せつか)が京畿(けいき)の令となっていたが...
田中貢太郎 「柳毅伝」
...救われないひとりよがり――AH! 私のろんどんは瑕(きず)だらけな緩動映画(スロウ・モウション)の...
谷譲次 「踊る地平線」
...只此青年の立派な性格に瑕(きず)を付けるのは例の激怒だけである...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...師匠たる長老に命ぜられて自分のするだけの事が一々規律に(かな)つて無瑕瑾(むかきん)だと云ふ自信も...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...その著歌麿伝の価値は此(かく)の如き白璧(はくへき)の微瑕(びか)によりて上下(じょうげ)するものに非(あら)ず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...身に引受けた看板の瑕(きず)に等しき悪名(あくみょう)が...
永井荷風 「妾宅」
...白璧(はくへき)の微瑕(びか)なり...
永井荷風 「猥褻独問答」
...お家の瑕瑾(きず)にもなる繩付の始末です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さる大々名のお家の瑕瑾(かきん)ともなるかも解らない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...自分の娘として完全に瑕(きず)のない所へはなぜできてこなかったのかと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...三瑕之内美僧はうけがたく候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...併し十太夫の勤振(つとめぶり)にはこれと云ふ廉立(かどだ)つた瑕瑾(かきん)が無い...
森鴎外 「栗山大膳」
...仮に死んでしまふ自分は瑕瑾(かきん)を顧みぬとしても...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...この美男子の玉に瑕(きず)となっている...
吉川英治 「新書太閤記」
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