...「自分は讀者に向つてそれだけでは理解し得ないやうな文章を提供するほど無責任な人間ではないつもりである」(三八五)と云へる山口生の豪語を信じないことと...
阿部次郎 「合本三太郎の日記の後に」
...さうして社會の大多數が優秀なる藝術を理解し得ないのも亦事實であらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...彼ほどに愛の力を理解し得ないのを苦しんだに違いない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...自分には理解し得ない事柄を聞かされるのだつたが...
有島武郎 「子供の世界」
...さういふ男でも一生の間(うち)に少くとも二度はからきし女を理解し得ない時期があるものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...理解し得ない理由があるのである...
戸坂潤 「社会時評」
...フランス芸術を理解し得ないドイツ人の天性とをもって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ワルワラの理解し得ない動機がある...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...その意味を理解し得ないかもしれない...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...美しいものを理解し得ない...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...到底その深遠な含蓄を理解し得ない...
萩原朔太郎 「ニイチェに就いての雑感」
...勢いと活気の言葉の下では適切に理解し得ない...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...何物をも理解し得ないだらう...
堀辰雄 「プルウスト雜記」
...* 「私は時間と空間とから離して美を理解し得ない...
三木清 「歴史哲學」
...為政者が朝鮮を内から理解し得ないのは...
柳宗悦 「民藝四十年」
...大正時代の少年少女の気持ちを理解し得ないのは当り前である...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...その型を理解し得ないものは...
夢野久作 「能とは何か」
...子路風に率直に答えたのでは葉公が孔子を理解し得ないということがあまりに明白だったからである...
和辻哲郎 「孔子」
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