...「自分は讀者に向つてそれだけでは理解し得ないやうな文章を提供するほど無責任な人間ではないつもりである」(三八五)と云へる山口生の豪語を信じないことと...
阿部次郎 「合本三太郎の日記の後に」
...さうして社會の大多數が優秀なる藝術を理解し得ないのも亦事實であらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...さらにそれでもまだ理解し得ないものには...
高神覚昇 「般若心経講義」
...氏の如く卓越した藝術家を其の眞價に於てみとめ得ず理解し得ない一般文壇は全く藝術家を待遇するの途を知らぬものと言はねばならない...
土田杏村 「風は草木にささやいた」
...これと同じ論法で押して行くと結局アインシュタイン自身もまだ徹底的には相対性原理を理解し得ないのかもしれないという事になる...
寺田寅彦 「相対性原理側面観」
...もし凡ゆる意味に於て座標と関係のないものならばこのような表現式は全く理解し得ない無意味な関数関係に終って了う筈である...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...――普通、哲学者達は、客観的存在(物質)が何故に弁証法的であるか、を理解し得ない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...理解し得ないばかりでなく...
戸坂潤 「社会時評」
...理解し得ない理由があるのである...
戸坂潤 「社会時評」
...大望のなんたるかを理解し得ないで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...私を理解し得ないために起るぼんやりした稀薄(きはく)な点がどこかに含まれているようでした...
夏目漱石 「こころ」
...勢いと活気の言葉の下では適切に理解し得ない...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...誰をも理解し得ない人間ではなく...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...これは一〇対二一という理解し得ない比率であり...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...* 「私は時間と空間とから離して美を理解し得ない...
三木清 「歴史哲學」
...作家としての完成を個人的自己完成としてしか理解し得ないため...
宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
...大正時代の少年少女の気持ちを理解し得ないのは当り前である...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...出廬(しゅつろ)一十年語り合っても理解し得ない人と人もあるし...
吉川英治 「三国志」
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