...世の道学先生の言ふが如き没理想的消極的理窟的の者には無之(これなく)...
石川啄木 「渋民村より」
...是は理窟を聞かれるとよく解りませぬが...
井上準之助 「最近欧米に於ける財政経済事情」
...と盗賊の三分の理窟(りくつ)に似ていたが...
太宰治 「東京八景」
...理窟(りくつ)は無いんだ...
太宰治 「パンドラの匣」
...みんなよくもまあながながとことや細かくつまんねえ屁理窟やつまらん男と女がどうしたとかこうしたとか...
辻潤 「だだをこねる」
...十六理窟をよく云うし...
直木三十五 「死までを語る」
...気の毒だなあ――どっちにも理窟はあるだろう...
中里介山 「大菩薩峠」
...問答が理窟臭(くさ)く...
夏目漱石 「それから」
...几帳面で理窟固いから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私の政府に出ないのは初めからチャンと理窟を定(き)めて箇様々々と自から自分を束縛してあるように見えるが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...何といふ理窟ツぽい子供だらう...
牧野信一 「お父さんのお寝坊」
...二物以上相対物が文字上に現はれたる場合は理窟臭(くさ)からず聞え候...
正岡子規 「あきまろに答ふ」
...此も前のと同じく「霞の奧は知らねども」と消極的に言ひたるが理窟に陷り申候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...まあそういうような理窟であるから従って僕は人間の意志の自由ということを許さない...
正岡子規 「病牀苦語」
...而して日本服が余計にその美を現すやうに出来て居ると理窟の上で判断せられたところで...
正岡子規 「墨汁一滴」
...強いていろいろと理窟を付けて...
柳田国男 「年中行事覚書」
...またその人間だけの小理窟(こりくつ)と打算があるにちがいない...
吉川英治 「新書太閤記」
...自分だけやれない理窟はないし...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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