...その代り珠子が私の脚を仇し男に贈ったという所業に対する怨恨(えんこん)は更に強く燃え上らないわけに行かなかった...
海野十三 「大脳手術」
...私のこの真珠のくびかざりがほしいのですか...
鈴木三重吉 「湖水の鐘」
...金色の獅子は銀の眼玉をむいててつぺんに宝珠をいただき...
中勘助 「銀の匙」
...主人は少し真面目になって「君そう毎日毎日珠ばかり磨ってるのもよかろうが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...十四顆(か)の瑰麗(かいれい)なる珠玉だ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...だいこんのパパもママも、珠子さんも、長謙さんも、どうするだろうと興味をもってながめていると、だいこんは書斎の隅のほうへ行って、なにかひとりでブツブツいいながら、ひっぱったり、ごしゃごしゃにしたり、しきりにいじくりまわしていたが、そのうちに気が無さそうにゲートルを本棚のうえへ放りあげると、プイとどこかへ行ってしまった...
久生十蘭 「だいこん」
...真珠軍港へ帰ろう...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...ルヴェルの作品には彫琢の限りをつくした珠玉のような趣がある...
平林初之輔 「ルヴエルの『夜鳥』」
...宝珠花から関宿栗橋のほうへ...
正岡容 「寄席」
...南天竺の菩提流支が唐の代に訳した『不空羂索神変真言経』にこの菩薩の真言を持して竜宮に入りて如意宝珠を竜女より取り...
南方熊楠 「十二支考」
...ああいふ珠(たま)投げが人生にとつてどれだけ愉快であるかまだ生れてから快活な遊びをしたことのない私にあれらがどれだけ楽しいものであるかも知らなかつた...
室生犀星 「忘春詩集」
...真珠のような美しい歯を現わしてゆッたりと微笑(わら)ッたが...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...水晶の数珠をかけ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...珠数つなぎにして曳き出し...
吉川英治 「三国志」
...いない!」数珠梯子から飛びあがった伊部熊蔵(いのべくまぞう)と伊東十兵衛(いとうじゅうべえ)は...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ひそかに里へ出した一家臣が三珠院で聞いて来たことである...
吉川英治 「新書太閤記」
...数珠(ずず)を爪(つま)ぐっていた禅勝が...
吉川英治 「親鸞」
...真珠色の月が溶(と)けている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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