...村人は大抵廻避して彼が城内から持って来た珍談を聞きに来ようともしなかった...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...」と目の色変えて註進に及んだという珍談もあった...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...幽霊が足を火傷(やけど)したのは前代未聞の珍談で有つた...
江見水蔭 「硯友社と文士劇」
...芝居の世界には何かと珍談がある...
高田保 「恋文」
...近ごろの珍談(ちんだん)として大石先生の耳にもはいった...
壺井栄 「二十四の瞳」
...其頃ベルリン留学生の或る真面目な方が発狂して下宿屋に放火したといふ一珍談があつたので芳賀先生は『……どうも困つたな...
土井晩翠 「漱石さんのロンドンにおけるエピソード」
...珍談頗多し...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...珍談を山の如く用意して下すったことと思います」奇談クラブの集会室...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...かくいふ蜜蜂飼ルードゥイ・パニコーのところの夜会で語られたやうな珍談奇話に至つては...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...お客さまを満足させたというあの珍談を宛らである...
正岡容 「わが寄席青春録」
...いっぺんなんか挿絵を担当してくれた山口艸平画伯をひどく面喰らわせた珍談があった...
正岡容 「わが寄席青春録」
...閹鶏のついでに今一つキンダマに関する珍談を申そう...
南方熊楠 「十二支考」
...最後に尤も無類の珍談といふは...
南方熊楠 「蓮の花開く音を聽く事」
...随分珍らしいでしょう」妻君「オホホ珍らしいにも何にもお若い娘さんにこんな半襟を持って来て下さるとは古今無類の珍談です...
村井弦斎 「食道楽」
...結局珍談の材料を世間へ呈供いたしましたことになったのでございます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ここに「生兵法は大怪我の基」という一珍談を発表致します...
森律子 「三度會つた巡査」
...初めての郵便制度に珍談のいろいろ...
山本笑月 「明治世相百話」
...却(かえっ)てヘトヘトに悩まされて懲(こ)り懲(ご)りした珍談がある...
夢野久作 「謡曲黒白談」
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