...――」「なるほど、これは珍談だな...
芥川龍之介 「一夕話」
...村人は大抵廻避して彼が城内から持って来た珍談を聞きに来ようともしなかった...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...」と目の色変えて註進に及んだという珍談もあった...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...しかも下谷にいる時などは僕と同棲中僕のおふくろから少しばかり習い覚えた三絃をお供つきで復習にきたなどという珍談もある...
辻潤 「ふもれすく」
...詩壇上極めて稀有の美談珍談であらう...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...それを裏書きするようないろいろの珍談を持ちだして聞かせてくれた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...次ぎから次ぎへといろんな珍談を持ち出したが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...丁度いま珍談を聞きこんだばかりで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...一同はわれ勝ちに何か彼かオクサーナに珍談を語つて聞かせたり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...別に新らしい珍談を聴かうがためではなく...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...処(ところ)で一つ珍談があるんだ...
平出修 「二黒の巳」
...お客さまを満足させたというあの珍談を宛らである...
正岡容 「わが寄席青春録」
...いっぺんなんか挿絵を担当してくれた山口艸平画伯をひどく面喰らわせた珍談があった...
正岡容 「わが寄席青春録」
...日本人たるわれわれ何とも見当の付かぬ珍談だが何か鯨の潮吹(しおふき)の孔などから思い付いた捏造(ねつぞう)説でなかろうか...
南方熊楠 「十二支考」
...随分珍らしいでしょう」妻君「オホホ珍らしいにも何にもお若い娘さんにこんな半襟を持って来て下さるとは古今無類の珍談です...
村井弦斎 「食道楽」
...ここに「生兵法は大怪我の基」という一珍談を発表致します...
森律子 「三度會つた巡査」
...目を三角にして興に乗じ述べ立てる珍談に高座以上の面白さ...
山本笑月 「明治世相百話」
...却(かえっ)てヘトヘトに悩まされて懲(こ)り懲(ご)りした珍談がある...
夢野久作 「謡曲黒白談」
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