...皮ごと竪に二つに割って、横に薄く切り、醤油を滴らして食うと、酒の肴に珍無類、仙気を帯びた異味となる...
青木正児 「九年母」
...実に珍無類である(図689)...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...遂(つひ)に珍無類(ちんむるゐ)の形(かたち)を創造(さうざう)する...
伊東忠太 「妖怪研究」
...失恋した笛吹川画伯の様子は珍無類でした...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...実にもう珍無類(ちんむるい)だった...
海野十三 「蠅男」
...おのずから珍無類の滑稽になっているのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...珍無類夫妻の間には...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...珍無類なお客を迎えた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...またどの点から見ても珍無類な断案であった...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...説明も亦(また)珍無類である...
二葉亭四迷 「露都雑記」
...それこそ珍無類の甲虫にちがいない...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...順次日の進行に逆ろうて行くとしたは珍無類のやり方で支那に起りしや疑いなし」といったごとく(『大英百科全書』十一板...
南方熊楠 「十二支考」
...これがまた珍無類である...
三好十郎 「恐怖の季節」
...珍無類の御馳走だ...
村井弦斎 「食道楽」
...人間の顔をした珍無類の金魚でございと...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...珍無類だ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...ペストのように避けて通る――ローマ浴場の廃址、「若干のいい画を蔵する」博物館、珍無類の彫刻、ファサアドが、何百何年とやらに造られ、大祭壇がなんとやらの教会堂...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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