...珍しく受け身になっていた葉子は...
有島武郎 「或る女」
...我々には珍しくもまた不思議に思われるものであるから...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...物珍しく眺(なが)められた...
徳田秋声 「あらくれ」
...出先の家(うち)のまわりをうそうそ歩くことも珍しくなかった...
徳田秋声 「縮図」
...処が実際には定価やページ数という商品としての本質をあまり重大視しないブック・レヴューが珍しくない...
戸坂潤 「読書法」
...或る原因から信用されることが珍しくないことだが...
戸坂潤 「文芸評論の方法について」
...私はもの珍しくそれらのものに見とれながら なぜ町ではさうしないのだらう といつてまづ最初の一喝をくつた...
中勘助 「銀の匙」
...一里余の道を歩くことは珍しくはありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...パラオ女には珍しく緊つた顏立で...
中島敦 「環礁」
...先生は珍しく少し興奮されたらしい顔付で...
中谷宇吉郎 「球皮事件」
...「総裁は珍しくご機嫌で...
野村胡堂 「胡堂百話」
...珍しく赤く染めた竹の子がはいつてゐた...
林芙美子 「浮雲」
...ひろびろと野陣(のぢん)立てたり萱草は遠つ代よりの大族(うから)にて萱草は恐ろしい繁殖力を持つ宿根車で忽ち他を圧倒し去り萱草許りの一大草原を為すことも珍しくない様だ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...尊くうつくしきマカの顔ばかり珍しく美しきものは世にあらじ...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...」「この御寺には珍しくいろんな樹がある...
水上滝太郎 「果樹」
...鼠色に乾いた都会へほんとの冬がもたらされたように珍しく懐しくて...
「朝の風」
...おたかが珍しく訪ねて来たので...
山本周五郎 「柳橋物語」
...それはもう珍しくも何ともなくなっている...
吉川英治 「平の将門」
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