...そうだ朝野君に教えてもらった泡盛屋で飲みすぎて……」日頃意気阻喪(そそう)している私にしては珍しく友人と激論をして飲みすぎた...
高見順 「如何なる星の下に」
...気品の高い素晴らしい美貌と情事纏綿(てんめん)たる楽壇においては珍しく操守の堅いその方正な品行とが...
橘外男 「逗子物語」
...湯から上って長屋のおかみさんのような恰好(かっこう)でいたりすることは珍しくない...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼女の国アメリカでは珍しくないことである...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「ブラウン神父の醜聞」
...ひどく珍しく不思議なものに思われた...
寺田寅彦 「蒸発皿」
...五十文字ぐらいは普通だし六十字ぐらいまではたいして珍しくもないようである...
寺田寅彦 「俳句の型式とその進化」
...決して珍しくない或いは寧ろ最も普及した見解であるらしいにも拘らず...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...という考え方は珍しくない...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...私も珍しく思って見物した...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...その中でばかり生きてゐるために卑しいと一寸見做しがたくなつてゐる奴が珍しくない...
中原中也 「生と歌」
...先生も珍しく大声を揚げて笑い出された...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...「ゆうべは二人とも外へ出なかったんだな」「ヘエ――珍しく親方が店へ来て泊るっていうから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...珍しく脹(ふく)らんだ財布を八五郎の膝小僧の上にそつと載(の)せてやるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...実は少しも珍しくはない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...珍しく思って拾いあげてみたら...
柳田国男 「故郷七十年」
...この土地の青年にしては珍しく無口で...
山本周五郎 「青べか物語」
...――」四津ノ正の康二郎は珍しく酔っていた...
山本周五郎 「ひとでなし」
...世間ばなしにはもう珍しくもない近頃のことでもあった...
吉川英治 「私本太平記」
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