...珍らしいくらいにあきらめのいい年寄りもたまには愚痴も小言もいいます...
伊藤野枝 「成長が生んだ私の恋愛破綻」
...「今度の航海には珍しい食物(たべもの)を持つて来ました...
薄田泣菫 「茶話」
...珍しいので相当繁昌した店があった...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...日本では夢にも見つかろうとは思われなかった珍奇な植物「ヤッコソウ」のようなものが近ごろになって発見されたというような事実もある...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...同じ一日じゅうに全国各地数十か所でほとんど同時に山火事を発することもそう珍しくはない...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...葉子は珍らしく、家へ帰るとすぐ鱗型(うろこがた)の銘仙(めいせん)の不断着に着かえ、髪も乱れたままで、ホテルの傍(そば)にある肴屋(さかなや)や、少し離れたところにある八百屋(やおや)へ、女中のお八重をつれて買い出しに行ったりして、晩飯の支度(したく)に働いた...
徳田秋声 「仮装人物」
...ときどき珍しいお客も見える...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...珍しいところを見たり...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...昨夜は珍しく客もなかつたさうだし...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「珍しいのう弓削田氏...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...こんなに横顔の似ている女は珍しい...
火野葦平 「花と龍」
...その時何を話したかよくおぼえていないが、話のついでに、イギリスの物理学者ファラデーの話が出て、博士が学者としてというよりもむしろ人としてのファラデーを非常に尊敬していることを話され、珍しく雄弁に、熱をもってこの特色ある学者の二三のアネクドート〔(anecdote =逸話、秘話)〕を語られたことをおぼえている...
平林初之輔 「小酒井不木氏」
...」彼は涙ぐましい気持になつて珍らしくもしむみりと道子に答へた...
牧野信一 「凸面鏡」
...小人珍らしい化物の三人連だ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...綾織(あやおり)村の続石(つづきいし)とて珍しき岩のある所の少し上の山に入り...
柳田国男 「遠野物語」
...ただその言の葉の珍しさを興じたのである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...そして中の一人から大きな笊(ざる)いつぱいその珍しい果物を買ひとりました...
若山牧水 「樹木とその葉」
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