...なれどもその夜は珍陀の酔(ゑひ)に前後も不覚の体(てい)ぢやによつて...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...……私はあの珍しい地獄變の屏風の事を申上げますのを急いだあまりに...
芥川龍之介 「地獄變」
...どういう意味か珍な名のものだ...
淡島寒月 「江戸か東京か」
...君にしては珍らしい話だ...
海野十三 「第五氷河期」
...港町には珍しい色白の男の子が...
高見順 「いやな感じ」
...まさしく珍動物とでも称すべきでありましょう...
太宰治 「黄村先生言行録」
...無意味なものも珍しいのである...
太宰治 「花火」
...五尺ニ足ラヌ女モ珍シクナカッタ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...白木屋(しろきや)で七階食堂の西向きの窓から大手町(おおてまち)のほうをながめた朝の景色も珍しい...
寺田寅彦 「LIBER STUDIORUM」
...又珍らしいことでもない...
戸坂潤 「思想としての文学」
...その珍しい人形にびっくりして終日その前に引きつけられていたが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...オ嬢サンニ取ッテ置キノ珍シイモノ聞カセテアゲタイト思ッタデス...
中里介山 「大菩薩峠」
...(手袋をぬいで机の上におく)姉 珍しいものね...
新美南吉 「ラムプの夜」
...清姫(きよひめ)が安珍(あんちん)を追っかけて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...非情をとらへて生あるものの様に取り扱ふ手法は何も珍しい事ではないが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...研究会であの人が珍らしく物を言いはじめそれが先生の意見と対立して激しい論争になったことがあります「僕は兄さんを尊敬しています僕は兄さんから育てられた人間ですしかし兄さんは口舌の徒です僕は理論を真実と思ったら実行する人間です兄さんの理論は正しいと思いますだから僕はそれを実行します兄さんはなぜ実行しないのですか?兄さんの理論と兄さんの人間が別々になっているからではありませんか?そして...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...随分珍味だろう」大原「そう聞いてみると格別に美味く感じるね...
村井弦斎 「食道楽」
...今日では多少動いたり色が変ったりする鼻も珍らしくないようであります...
夢野久作 「鼻の表現」
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