...紅(くれない)の珊瑚の中に...
泉鏡花 「海神別荘」
...姉妹を先にして予は桑畑の中を通って珊瑚樹垣の下をくぐった...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...この微塵骨灰(みじんこっぱい)の中に珊瑚の玉かなんかが落ちてるように...
伊藤左千夫 「新万葉物語」
...沃度(ヨウド)に、鹽に、さ丹(に)づらふ海の寶のもろもろは濡髮長き海藻(かいさう)や、珊瑚、海膽(うに)、苔(こけ)までも、臙脂(えんじ)紫(むらさき)あかあかと、華奢(くわしや)のきはみの繪模樣に、薄色ねびしみどり石、蝕(むしば)む底ぞ被(おほ)ひたる...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
......
竹久夢二 「どんたく」
...山中の樹の下に生える一種のひょろひょろした樹で小さな珊瑚珠(さんごじゅ)みたいな紅(あか)い実がなる...
太宰治 「惜別」
...焦生は窈娘の愛に溺れて珊珊を顧(かえりみ)なくなるとともに...
田中貢太郎 「虎媛」
...椿、珊瑚樹、柚子、八ツ手など皆そうだ...
田山花袋 「新茶のかおり」
...大きな珊瑚(さんご)...
徳田秋声 「仮装人物」
...滅多(めった)に二つとは見られぬ珊瑚玳瑁(たいまい)ぎやまんの類(たぐい)...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...何事の起ったのかと種彦はふと心付けばわが佇(たたず)む地の上は一面に踏砕(ふみくだ)かれた水晶瑪瑙(めのう)琥珀(こはく)鶏血(けいけつ)孔雀石(くじゃくせき)珊瑚(さんご)鼈甲(べっこう)ぎやまんびいどろなぞの破片(かけら)で埋(うず)め尽(つく)されている...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...この珊瑚のような小粒の柿の実を...
中里介山 「大菩薩峠」
...碧(あを)い珊瑚礁(リーフ)魚よりも更に幾倍か碧い・想像し得る限りの最も明るい瑠璃色をした・長さ二寸許りの小魚の群であつた...
中島敦 「環礁」
...赤い珊瑚の頸飾がキラキラと光る...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...珊瑚礁(さんごしょう)から得られる石灰と籾殻(もみがら)とを焼いて作ります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...お母様の大切な秘密を唯一人御存じの中村珊玉様がお亡くなりになった事さえも気付かずにいたでは御座いませんか...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...珊瑚(さんご)の櫛なぞいうものを身に着ける...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...珊瑚の小枝は是れよりも剛(かた)く...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
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