...それは蜜窩の縁にしつかりついてゐて王房と云ふのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...騒がしいバサ/\云ふ音が王房の中から聞える...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...それが仏徒の任務だと思う」「ばかなっ」朱王房は...
吉川英治 「親鸞」
...――実社会にとって用のない、穀(ごく)つぶしの集まりだ、堂塔が鴉(からす)の巣にならないように、番人をしているだけの者に過ぎない」「生意気をいうなっ」と、学僧の一人が、法衣(ころも)をたくしあげて、朱王房の横顔を、拳(こぶし)で撲った...
吉川英治 「親鸞」
...「生意気とはなんだ」朱王房も...
吉川英治 「親鸞」
...「朱王房のことばも...
吉川英治 「親鸞」
...「この間も、俺をつかまえて、憤慨していたから、あのことをきっと、いいたかったに違いない」「あのこととは?」「新座主(しんざす)の問題だ」「ふーム」学僧たちは、新しい話題に、好奇な眼を光らしあって、「新座主といえば、こんど、青蓮院(しょうれんいん)からのぼられた慈円(じえん)僧正だが、その座主について、何か問題があるのか」「朱王房、いってみろ」と、いわれて、「ないこともない――」と、朱王房は、顔を上げた...
吉川英治 「親鸞」
...この叡山の中にただはおかぬぞと」朱王房も...
吉川英治 「親鸞」
...「鐘楼(しょうろう)へは、誰も行っていないのか」「けさの番は、朱王房です、たしか参っているはずです」と、中庭を隔てた学僧の房で、多勢(おおぜい)の学僧たちが、新しい袈裟(けさ)をつけながら返辞した...
吉川英治 「親鸞」
...今では学僧のなかに伍している朱王房だった...
吉川英治 「親鸞」
...朱王房は鐘楼(しょうろう)の柱へ足を踏んばって動かなかった...
吉川英治 「親鸞」
...朱王房という悪魔です...
吉川英治 「親鸞」
...朱王房は、かっと、闇の中からにらみつけて、「十八公麿(まつまろ)、おぼえておれ、よくもこの俺を、土牢へいれたな」性善坊は聞くに耐えないで、「だまれっ」と側からいった...
吉川英治 「親鸞」
...悪魔だと」朱王房は...
吉川英治 「親鸞」
...わ、若様、七郎でございまする」「なつかしい」と、朱王房は、痩せた手を牢格子のあいだから差し伸べて、「会いたかった……」「七郎めも、どれほど、お行方を尋ねていたか知れませぬ」「おお」と、朱王房は、思い出したように、牢格子へ手をかけて、「いいところへ来てくれた...
吉川英治 「親鸞」
...朱王房は、渾身(こんしん)の力で、それを、揺(ゆ)りうごかした...
吉川英治 「親鸞」
...朱王房は外へ出て...
吉川英治 「親鸞」
...幸に、性善坊の落して行った笠がある、それを、朱王房の頭にかぶせて、背に負おうとすると、朱王房は、うーむ、と呻(うめ)いて、呼吸(いき)をふきかえした...
吉川英治 「親鸞」
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