...実相院(じっそういん)の朱王房(しゅおうぼう)という若い堂衆(どうしゅう)がいった...
吉川英治 「親鸞」
...朱王房」学僧たちの眼は...
吉川英治 「親鸞」
...――そういったのは間違いだろうか」「…………」「三塔の権威がどこにある」皆が、黙ったので、朱王房は、得意になってなおいった...
吉川英治 「親鸞」
...それが仏徒の任務だと思う」「ばかなっ」朱王房は...
吉川英治 「親鸞」
...口では誰でも、悲憤慷慨(ひふんこうがい)はいえるものだが、自分で、やれといわれたら、何もできるものじゃない」「社会もそうだ、山もそうだ」多勢(おおぜい)の声には、朱王房も、争えなかった...
吉川英治 「親鸞」
...朱王房の聞きちがえだろう」「なに...
吉川英治 「親鸞」
...「誰に聞いた」「中堂の執務から――」「何日(いつ)」「近いうちに、授戒入壇をさせるからと、支度を命じられたという」「はてな?」解(げ)せない顔つきで、人々は、小首をかしげたが、「朱王房、よもや、嘘ではあるまいな」「誰が、こんな嘘をいうか」「事実とすれば、言語道断だぞ」「怪(け)しからぬ儀だ」「私情というほかはない」「法規の蹂躙(じゅうりん)だ」学僧たちは、不平と、公憤に、熱して、怒りをおびた...
吉川英治 「親鸞」
...朱王房のことばを...
吉川英治 「親鸞」
...「おお朱王房か」「何しているのだ」「何...
吉川英治 「親鸞」
...この叡山の中にただはおかぬぞと」朱王房も...
吉川英治 「親鸞」
...朱王房は、上から、にやりと笑った...
吉川英治 「親鸞」
...朱王房の肩を押しのけた...
吉川英治 「親鸞」
...「よし給え」「なんだと」「いまから撞いたって、間に合いはしない」「じゃ、貴様は、故意に撞(つ)かなかったのだな」「そうだ」はっきり、朱王房はいった...
吉川英治 「親鸞」
...朱王房は鐘楼(しょうろう)の柱へ足を踏んばって動かなかった...
吉川英治 「親鸞」
...――お処罰(しおき)をうけるのが怖いなら、なぜ撞かなかったか」「ばか、ばかばかしくって……おれには、こんな鐘はつけないんだ……」と、朱王房は、唇をかんだ...
吉川英治 「親鸞」
...朱王房は、昂奮した眼で、「貴公は、そう思わないか」「朱王房、貴様こそ、気はたしかなのか」「たしかだから、おれは、この鐘を撞(つ)かんのだ...
吉川英治 「親鸞」
...朱王房と称しおる者なり...
吉川英治 「親鸞」
...八ぐったりと四肢(しし)を伸ばしている朱王房の姿をながめて...
吉川英治 「親鸞」
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