...この獰猛(どうもう)な灰色の蜘蛛を真昼の青空から遮断(しゃだん)してしまった...
芥川龍之介 「女」
...いと獰悪(はらぐろ)き狐あり...
巌谷小波 「こがね丸」
...彼らのうち頑強(がんきょう)で獰猛(どうもう)な者は自殺してしまうし...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...彼は獰悪に歪んだ顔を打ちふりながら戸外へ出た...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...換言すれば獰猛(どうもう)である...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...もう汚水溝渠には初めのような獰猛(どうもう)さは少しもない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...獰悪な眼の光を浴びせられたものがあるならば...
中里介山 「大菩薩峠」
...この間獰猛な眼は...
夏目漱石 「坑夫」
...起きていれば獰猛組(どうもうぐみ)...
夏目漱石 「坑夫」
...獰猛(ねいもう)を客観的に虎の属性と見傚(みな)せば獰猛はついに虎の獰猛であって...
夏目漱石 「創作家の態度」
...五寸の円の内部に獰悪(どうあく)なる夜叉の顔を辛うじて残して...
夏目漱石 「幻影の盾」
...自分の全身が獰悪な猛獣に取り巻かれてゐるやうな気がしだして...
北條民雄 「間木老人」
...この上もなく獰猛(どうもう)な...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...単に毒々しく獰猛気な拙劣な絵の顔つきと...
牧野信一 「熱海線私語」
...鬼とはいいながらじつは人間の最も獰猛(どうもう)なるものに近く...
柳田国男 「山の人生」
...獰猛にうなりながら...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...狛犬(こまいぬ)に劣らない獰猛(どうもう)な容貌をそなえていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...獰猛な声で吠え立て始めた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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