...この老獪なる建設団長――いや...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...其政治家の狡獪は...
竹越三叉 「深憂大患」
...犬に対する先天的な憎悪と恐怖から発した老獪(ろうかい)な駈け引きにすぎないのであるが...
太宰治 「畜犬談」
...悪辣老獪(あくらつろうかい)の下心が秘められていたのである...
太宰治 「春の盗賊」
...老獪(ろうかい)な元就はそのめくら法師が敵方の廻し者であることを感づきつゝ反間苦肉の策謀を運(めぐ)らし...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...この上なく老獪な欺瞞者が存してゐる...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...老獪(ろうかい)な親ねずみになるとなかなかどの仕掛けにもだまされない...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...そして相当狡獪(こうかい)な彼の激情に動かされて...
徳田秋声 「仮装人物」
...何か狡獪(こうかい)な敗徳漢のように思われてならなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...(三)土佐派の嫉妬土佐派の衰へたるや太甚し板垣伯の資望、林氏の老獪、片岡氏の質実を以てすと雖も、復た一人の星氏の勢力に及ぶこと能はず而も星氏の傲岸なる、殆ど土佐派を眇視して自由党を我物顔に振舞ひ、其権勢を用ゆること往々度に過ぐるものあるも、土佐派は亦終に之れを奈何ともする能はず乃ち之れを奈何ともする能はずと雖も、其自由党を挙げて独り星氏の脚下に拝跪せしむるは、固より土佐派の楽まざる所なり横浜埋立事件起るや、土佐派は以為らく、是れ乗ず可きの機なりと此に於て乎星除名論は起りたりき星除名論の内容は、唯だ嫉妬以外に何物をも包蔵せざるを見る太甚いかな、土佐派の衰へたるや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...政府を動かし復た之れを一小事件と認むる能はざるに至らしめたり彼は此問題に於て老獪縦横なる後藤伯と争へり才弁多智なる陸奥伯と争へり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...あるいは狡獪(こうかい)となりあるいは猛烈となり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...いかにも老獪堅実の政治家を聯想させ...
萩原朔太郎 「名前の話」
...ボリス大公を老獪(ろうかい)ゾロフから解放することがムーアの任務だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...第一かと考えます」「そううまくこっちの註文(ちゅうもん)にハマるかな」「いくら狡獪(こうかい)な家康(いえやす)でも...
吉川英治 「神州天馬侠」
...関東(かんとう)の老獪将軍(ろうかいしょうぐん)大御所(おおごしょ)の肝(きも)をしばしば冷(ひ)やした...
吉川英治 「神州天馬侠」
...長安(ながやす)は老獪(ろうかい)な弁舌(べんぜつ)で...
吉川英治 「神州天馬侠」
...老獪(ろうかい)な叔父たちの眼からは...
吉川英治 「平の将門」
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