...すぐ老獪(ろうかい)なとぼけた顔になって...
梅崎春生 「日の果て」
...老獪(ろうかい)とは...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...狡獪(こうかい)にもこれを享楽のためとは言わずして...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...プラットには老獪なところがあって...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...どう?」叔母さんは老獪(ろうかい)である...
太宰治 「正義と微笑」
...老獪(ろうかい)な元就はそのめくら法師が敵方の廻し者であることを感づきつゝ反間苦肉の策謀を運(めぐ)らし...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...同時にこの上なく有力で老獪な霊が...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...智慧者(ちえしゃ)の安さんは狡獪(ずる)くて軟(やわらか)な皮をかぶって居た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...彼等ほど老獪ではなく却って公平である代りに...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...学という言葉がこうして抑々老獪な二義性を有っていることを忘れてはならぬ...
戸坂潤 「再び科学的精神について」
...蓋し陰忍老獪にして權謀に富めること二人相同じと爲すなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...豈唯だ陰忍老獪にして人の信頼を得ること彼れが如きことあらむや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...老獪(ろうかい)な信玄と...
中里介山 「大菩薩峠」
...老獪(ろうかい)な岡っ引に絡んで来られると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...老獪無比の岡っ引が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...また別の家では、その話が幾分ちがっていて、チチコフには細君などは全然なく、ただ狡獪で、金的を狙ってばかりいる実際家として、彼は、謂ゆる将を射んと欲せば馬を射よの筆法で、まず母親をくどき落して、ついに人目をしのぶ仲となり、それから徐ろに令嬢を妻に申し受けたいと切りだした、ところがそれを聞くと母親はびっくりして、宗教にそむく不倫の罪を犯すことを恐れ、且つ良心の苛責を感じて、きっぱりと相手の申出を断わってしまった、そこでチチコフは娘を唆かして駈落をしようと肚をきめたというのである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...自己の目的をとげようという四郎の狡獪(こうかい)な陰険なゆすりの手段は...
吉川英治 「親鸞」
...ぼくなどは、老獪である...
吉川英治 「随筆 新平家」
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