...それよりも僕を驚かしたのは膃肭獣(をつとせい)供養塔と云ふものの立つてゐたことである...
芥川龍之介 「本所両国」
...すぐさま眼を光らせ鼻をうごめかせている獣に飛びつかれるものですから...
海野十三 「幽霊船の秘密」
...池中の怪獣のようにヌーッと巨大な頭をもちあげてきた...
江戸川乱歩 「影男」
...他の獣類と異なる点として人の誇る所であるが...
丘浅次郎 「自然の復讐」
...雨宿りの鳥獣で大混雑である...
太宰治 「お伽草紙」
...有名な猛獣使いのフレッドがライオンに喰い殺されたときは...
モーリス・ルヴェル 田中早苗訳 「或る精神異常者」
...毎日あんなにたくさん鳥や獣を持つてくるのが変だと...
豊島与志雄 「悪魔の宝」
...中心が盲目で外部が猛獣なのだ...
豊島与志雄 「微笑」
...珍しい獣の掛け図や...
中勘助 「銀の匙」
...先天的の猛獣性とが入り乱れて...
中里介山 「大菩薩峠」
...旧約全書を研究して見ますといわゆるハンギングなる語は罪人の死体を釣るして野獣または肉食鳥の餌食(えじき)とする意義と認められます...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...蛇と――もひとつ……」猛獣の血と蛇の何かと...
長谷川時雨 「木魚の配偶」
...薄暗いランプの下に膃肭獣が長くなり...
久生十蘭 「海豹島」
...跳ねるのは怪獣のせいでもなんでもない...
久生十蘭 「だいこん」
...獣の中には色々変な心性の奴もあって大食獣(グラットン)とて鼬(いたち)と熊の類の間にあるものは...
南方熊楠 「十二支考」
...彼はかの弱き獣を侮りて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...元来は猛獣なんだからそのつもりでいないと非道(ひど)い目に会う...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...天地自然の大法を知らざる物質万能の畜獣的暗昧者ともいうべきものだ...
横光利一 「馬車」
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