...二人はしばらく獣(けもの)のように...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...その獣の爪(つめ)のあと舌のあとのあります...
泉鏡花 「悪獣篇」
...猛獣を物ともせざる勇敢の気象が丸出しである...
内田魯庵 「犬物語」
...小林君がだまっていると、怪獣はまた、口をひらきました...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...人間から鳥獣の類までも網羅されました...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...トナカイが死地に陥って敢然たる攻勢を取り近寄る犬どもを踏みつぶそうとする光景は獣類とはいえ悲壮である...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...しかし人間にはシグナルがあり法律があり道徳があるために鳥獣の敏活さがなくても安心して生きて行かれる...
寺田寅彦 「からすうりの花と蛾」
...一種のグロテスクな獣性を帯びたこの芸当だけはだれにもまねができなかった...
寺田寅彦 「相撲」
...獣(けもの)がほえるような声をたて...
豊島与志雄 「金の目銀の目」
...いかなる禽獣(きんじゅう)ともお友達づきあいができるものと...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは生きながら皮を剥がれた野獣の霊ででもあるように思われる...
中島敦 「狐憑」
...剥製標本(はくせいひょうほん)のような獣の顔が紋服の上にあっても...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...爬虫獣と爬虫鳥と古代鱗木をのせたまま...
久生十蘭 「地底獣国」
...二匹の夜の獣のようなものが...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...『孔叢子(こうそうし)』にこの獣甘草(かんぞう)を食えば必ず蛩々(きょうきょう)とて青色馬(あおうま)に似た獣と※※(きょきょ)とて騾(ら)のごとき獣とに遺(のこ)す、二獣、人来るを見れば必ず蹶を負うて走る、これは蹶を愛するでなくて甘草欲しさだ、蹶も二獣の可愛さに甘草を残すでなく足を仮るためじゃとある、まずは日英同盟のような利害一遍の親切だ、『山海経(せんがいきょう)』に〈飛兎背上毛を以て飛び去る〉とあるも跳兎らしい...
南方熊楠 「十二支考」
...この獣水をもえたる故に...
南方熊楠 「十二支考」
...塞の奥のすての二つの瞳は或る日は野獣の凝視にもえているような時と...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...虎豹(こひょう)などの猛獣群を...
吉川英治 「新・水滸伝」
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