...是等の豪猾が、所謂堂衆なる名の下に、白昼剣戟を横へて天下に横行したる、彼等の勢力にして恐るべきや知るべきのみ...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...どんな仕事でもするだろうね?」狡猾(こうかつ)な医者の女房は...
芥川龍之介 「仙人」
...花嫁さん誰も年をとったり狡猾になったりしない誰も年をとったり信心ぶかくなったり真面目になったりしない誰も年をとったり口やかましくなったりしないところへそして親切な言葉が人を捕虜(とりこ)にしないところへまばたきするとき人の心に飛んで来る考えごとでもあたしたちはすぐその通りにするのよハアト十字架の上のお方の愛する御名によってわしは命令する...
ウイリヤム・バトラ・イエーツ 松村みね子訳 「心のゆくところ(一幕)」
...彼の持っているもう一面の狡猾さで...
伊藤野枝 「ある男の堕落」
...狐のそれを思わせるある狡猾さが光っていた...
大杉栄 「続獄中記」
...芝居の子役か雛妓(おしゃく)の手のようなきゃしゃな青白い指先が狡猾に働いて...
谷崎潤一郎 「少年」
...奔放な狂暴さから落ち着き払った狡猾(こうかつ)な冷静さに変わっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...小狡(こす)ッ猾(から)くって裏表があるから...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...蛇に似た狡猾(こうかつ)な光がちらついているようだった...
火野葦平 「花と龍」
...相手が狡猾すぎたのです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...サトーリスが狡猾にニヤリ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...更にいつも思い知らされたのがフェンウィックの狡猾さだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...狡猾な昆虫に譬へて...
牧野信一 「或る日の運動」
...狡猾で、随分裏切りも為兼(しか)ねない男だが、その狡猾なところを利用すれば、有用な人物にもなりさうである...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...あのギリシア的狡知やカルタゴ的狡猾とは違うところなのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...実に年の老けた人間というものは狡猾だと思うが...
山本周五郎 「思い違い物語」
...孔明は狡猾の徒、玄徳は奸雄...
吉川英治 「三国志」
...狡猾と虚偽とを享楽するらしい一人の虚無主義者は...
和辻哲郎 「「自然」を深めよ」
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