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饗庭篁村 「木曾道中記」
...狡猾(こうかつ)らしい顔を見ると...
芥川龍之介 「偸盗」
...必ず他人の心の底を覗こうとする一種の狡猾さと...
伊藤野枝 「ある男の堕落」
...狡猾の趣のみを解する者は...
大町桂月 「國府臺」
...いまや被告の狡猾な遁辞を...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...さも狡猾(ずる)そうに眼(め)を細(ほそ)めて云(い)う...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...狡猾(こうかつ)そうな瞳が急にキョロキョロとせわしなく動き出して来た...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...蝙蝠傘事件をきつかけにHの狡猾を責めつけてやつた...
種田山頭火 「其中日記」
...これはM君へあてた狡猾な手紙の一節であつた...
徳田秋聲 「芭蕉と歯朶」
...野卑でありながらまた同時に狡猾(こうかつ)で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...見えざる狡猾な敵と常に戦わねばならない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...狡猾に笑ひ返した...
牧野信一 「或る五月の朝の話」
...結局自分といふ人格は安価なピエロオである以外には何もない狡猾な昆虫のやうな人間である――そんなことを思つて彼は憂鬱になつてゐた...
牧野信一 「渚」
...ときには狡猾な光を帯びるのがよく分って行った...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...そのいつも近眼鏡の下に温和(おとな)しく瞬いていて子供のように円円(まるまる)してそこに狡猾さも毒毒しさもなかった...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...狡猾そうな目附(めつき)をして...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...「狡猾(こうかつ)と云ったものか...
山本周五郎 「半之助祝言」
...時には残忍とか狡猾とか盗心とかいうものに対してまでも滋養を与えなくてはならないかも知れません(しかしこれらは性慾などと同じく直接的な人間の欲望で...
和辻哲郎 「すべての芽を培え」
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