...狂気の沙汰とも云うべき献身的なことをやらせたり...
モオパッサン 秋田滋訳 「寡婦」
...リエのぼくに対する爆発的献身的な愛情の裏側には...
田中英光 「さようなら」
...此の老人の愛情がいかに献身的なものであったかと云うことを...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...君の絶えざる献身的な努力が見えざる無理となつて重つたためであらうか...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...彼女は最も献身的な心をもっていて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もっとも多くの献身的な行ないを求める人々にたいしては...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それにしては驚くべき献身的な行為である...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その献身的な行ないにも劣らず驚くべきものだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...献身的な妻と、柔媚(にゅうび)な山々の眺めと、充ち足りた生活に巡査は没入しきっていた...
中村地平 「霧の蕃社」
...そこにはまた、彼女の生れた血が、伝統的義侠と物好(ものずき)な江戸人の特色を多く含んでいた事や、気負い肌(はだ)の養母に育てられた事や、芝居と小説の架空人物に自らをよそえた、偽りの生活を享楽している中に住んで、不安もなく、むしろ面白おかしく日を送っていた若き日のことであるゆえ、彼女は自分というものの力が、夫にとって、そのまた新らしい事業にとって、どれほど有力なものであるかと知ったときに、全く献身的な、多少冷静に考えるものには、無鉄砲な遊戯と見えるほどな冒険も敢(あえ)てしたのであろう...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...古風で而して質素なサロンや食堂や特に献身的な慈愛を以て多くの子供等をそれぞれ皆立派に育て上げて...
堀口九萬一 「フランソア・コッペ訪問記」
...あなたの献身的な勇気なしでは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...迫らずに誠実な献身的な...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...女史は篤志看護婦となって献身的なはたらきをしました...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...献身的な政党だと思います...
宮本百合子 「幸福のために」
...「主君のためにおのが生命を軽んずる」臣下たちの献身的な防戦も...
和辻哲郎 「鎖国」
...鎌倉武士の献身的な態度にほかならない...
和辻哲郎 「鎖国」
...非常な熱心と献身的な態度とを以て聖週の行事を手伝った...
和辻哲郎 「鎖国」
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